死後、第２ステージは横浜で。

死後のレポート１４ ページ14

コツ…コツ…と自分の足音を態と鳴らしながら帰路を歩く


明日の日曜なにしよう、あっ宿題貯まってるからやんなきゃ、あーやだやだ、学生は大変だネ

と思っていると、




右の道路に黒い車が数台やってきた
『(…なんかの集まりかな)』

なんだろーな、ちらりと見て、通り過ぎると、後ろでドアをパタン、と閉めた音が聞こえる






……足音がこちらにくる音も聞こえる




まさかね、と歩みを早めると、


…後ろの足音も早まる



どこのホラー漫画だこれ、え？なになにつけてきてんの？私？私をつけてんの？す、ストーカーか？まぁ美人が気になるのもわかる



怖さを誤魔化すために必死に変な事を考えるが、足音が段々近付いてくるのを察知して、
危険を感じ始める



『(…これ、ヤバイやつだ)』





───ﾀﾞｯ


そう思ったら行動は早い、とにかく私は
足を滅茶苦茶に動かして走り出していた


それと同時に後ろから逃げたぞ！みたいな声も聞こえる


『(……ッやばいやばいやばい…！！)』


なんだこれ、横浜だからって物騒すぎだわ…！！
最悪、ほんとに最悪。やばいこれ私ゴートゥー天国？！アウトじゃん！！


とにかく逃げなきゃ、と思い足を動かすが後ろも負けじと何人かが追いかけてくる


『(…ッどこか、隠れる場所…！！)』


走りながらも目をキョロキョロして
隠れられそうな場所を探す







───『(……あった)』


暗い路地裏。奥は長くて広そうだ
今すぐそこに駆け込めば行ける…！


もうそこしかない、と思い
後先考えず身を投げ入れる

後から思えばそれがとんでもない後悔に繋がるのだが、まぁそれは後でだ



『……っは、…！』

久しぶりの全力疾走に息が上がる。
不幸中の幸いなのはこれを怖いと思う心が今のところ無いことだ。恐怖で足が動かないなんて洒落にならん


『…っどしよ、取り敢えず、警察…！』

そう、警察、あ、軍警？もーどっちでもいいなんだこの治安の悪さ、魔都とか格好いい名前付けすぎ、ただの地獄だっつの


110、とスマホの画面に現れる数字を確認し
緑色の電話マークをいざ押さん、とした時









────黒いなにかが私のスマホを掻っ切った





『(………私これ、アニメで見た…今の…)』



そう、アニメで何度も見たのだ、この黒いなにかを。




からん、と割れたケータイが落ちる音と同時に目の前に“黒い影”が現れる
それはやがて明らかになり、口を開く






────「お初にお目にかかる、僕は








芥川」

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