最年少幹部部下となりました

苦労の記録４２ ページ42

ここに来てから30分ほど経った時
無線機から通信が入る。この持ち場で一番上の人が取るのが筋だと思うが、その一番上の中也さんは今少し遠くにいる

ので、私が出た


「私だよ。其方に中也居る？」


聞き覚えのある声
太宰さんだ
うわ、イケボ…じゃなくて、返答しなきゃ

『はい、います』
「ああ、高橋君か
じゃあ蛞蝓に集合場所Ｂに来るよう言って。
あと、５分後にはもう作戦Ａ―9始めて」
『は、はい！』


えーと、中也さんに伝言と、５分後作戦開始と言う…ん、私が？私が？！中也さんどっか行くから私が言うの？！

「あと、」
『は、はい？』

まだあるのか、と思い若干緊張する




「足でまといにならない様にしてくれ給え」

ピ、という無機質な音が直後聞こえた
切れたのだ



巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んなあのクソ幹部…！！自分が少し偉いからって何様なわけ？！言っとくけどそんなん言ってる暇あったらお前のの部下の芥川先輩もう少し気にかけてあげたらどうですかああ？！残念でしたね、貴方があーんなに教育してたのに昨日私に敗れましたよぉおお？！


ｺﾞｵｵｵッ…と燃えるように殺気が漏れだした私は、取り敢えず中也さんに伝言を伝えようと心を鎮めながら進む



『あの、中也さん、太宰さんから集合場所Ｂに来るようとの御命令が』
「んあ？ああ、分かった。高橋」
『はい？』
「────」


忙しなく動いてた中也さんは置いてた外套を持ってスタスタと去っていった


…よし






『初撃隊C―2班注目！！』



ギョロッ、とその場にいる黒服達の目が全員私に向く
ひええ怖い、カラスみてぇだよ、あれだよあれ、コードネームが酒の名前の、ほら、うん、白の組織←
※知らない方大変すみません




『五分後には作戦Ａ―9を開始』
「「「はい！！」」」

私の言葉に一斉に黒服が返事をする

うわ、
気合い入ってんなぁ…



じゃあ私も、持ち場に行かなきゃですね
うぉおお武者震いがしてきたぜええ
…嘘です、普通に震えてます、だって怖い


置いていた外套を持ち、森の中へ行く


『じゃあ私も行きます』
「了解です」

あわあわと黒服が私に受け答えする







森へと足を進める中で、色んな考え事が出来る



さっき受け答えした黒服も、
私に缶コーヒーを渡した黒服も、
今日の戦闘で…




『(誰か死ぬんだろうか)』




私も、覚悟決めなきゃな、と
唇を少し噛んだ







───高橋
──はい？








────死ぬなよ









当たり前でしょ

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