最年少幹部部下となりました

苦労の記録２ ページ2

その日は随分と平凡な日だった。


いつも通り朝食を食べ学校に行ってつまらない授業を聞き流して、いつも通り下校になったら友達と寄り道して、家に向かっていた。



その時だ。普通に歩いていた時、いつもなら素通りしていた路地の隙間の奥になにか、白く光るものを見つけた。


「……なにあれ？」


人間好奇心に勝るものは無い、その光るものが気になって、奥に足を進めた。


───今思えば、その時進まなければこんな事にはならなかったのだろう。何故私はあの時進んでしまったのだろうか、本当に……。


ああ、これは苦労の記録であっても、後悔の記録ではないのだから、これ以上その時の悔いを書き残すのは止めにしよう。


そう、とどのつまり私は、気になって気になって気になった末に、その白く光るものに向かって足を進め、
とうとう〈ソレ〉に触れてしまったのだ。


「うわあっ！！」




その瞬間、なにか大きなものに物凄い力で身体ごと呑み込まれた。


強い焦りと困惑と恐怖と後悔がごちゃごちゃになっていた時、フッと声が聞こえた。


「────ようこそ、身の程知らずの大馬鹿野郎！」


冗談だろ、こんなところにまで真理はいるのか！！と思った矢先には、私の意識は完全シャットダウンした。

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