CVIII ページ10
「俺、魔法薬学、94点〜！」
「…高いね」
テストが返却されたと思ったら、ハーツラビュルのモブダチは、自慢げにテストの点数を言い出す。
「Aは、どうだった？」
そして、私の点数まで聞き出す始末だ。
横で聞いている私は自分の点数を目にする。
用紙の右上には大きな字で50点と書いてあった。
「50点」
「前回と相変わらず変わんねぇーな」
ニコニコした顔で答案用紙を見比べるモブダチ。
言っておくが、私はここの世界の住人ではない。
…まず、知らない世界で未知の魔法を一から勉強して、50点とれることだけでも褒めてほしい。
「今回、良い点数だね」
「ま、頑張ったからな！」
褒めると嬉しそうにするモブダチ。
いつもなら私よりも点数が低いはずの彼が大きな差をつけて90点代を取るなど珍しいことだ。
すると、周りからも90点や80点と高得点をとれたと言う人が多々いた。
今回のテスト、こんなに簡単だったのだろうか？
..そしたら、私は相当''お馬鹿''ということになってしまう。
クルーウェル先生も平均点数が小テストの時よりもかなり上がっているとか言っていたし..。
何かが引っ掛かる。
腕を組み考える私であった。
ーー
ーーー
「やぁ！君たち、僕になにか用かい？」
「見ろよ！俺、魔法薬学94点とれたんだぜ？」
…。
わざわざ、ポムフィオーレのモブダチの教室まで行き、テストの点数を見せに行くハーツラビュルのモブダチ。
「すごいじゃないか。いつもなら赤点ギリギリの君なのに、相当頑張ったんだね」
「まぁな！」
二人の会話を聞きながら、他の生徒の会話も耳にした。
「俺、98点！」
「おれは99点だぜ？」
「オレは..100点さ！」
ここの教室でも彼以外に高得点を取る人は多々いた。
何で、こんなに高得点を採る人が多いのだろう？
疑惑の花が脳裏に咲く。
遠いところを見るような目で考え込んでしまう。
…ん？
奥の方を見るとふと、ターコイズ色の短髪に黄色とオリーブ色の釣り目のオッドアイの人物が目に入る。
....あ、ジェイドさんだ。
その瞬間、相手と目がバッチリあってしまう。
....！
焦って、反射的に視線を横に動かす私であった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2664人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
伊織(プロフ) - 良ければですが続きを書いて欲しいです！！！！！ (1月26日 20時) (
レス) @page50 id: 0ae4e65c34 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - もしよろしければ続きを恵んでください！！凄く楽しませていただきました！ (2022年12月4日 20時) (レス) @page50 id: b7ff539ef8 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ(プロフ) - 完結めでたいけど！けど！！続きがめっっっちゃ気になってまうやろー！！！作者さん続き描いてくれ！！！！お願いやー！！！！ (2022年11月20日 14時) (レス) @page50 id: c3cf35b1ce (このIDを非表示/違反報告)
❄️Snow moon🌙 - 最高でした！！！もう、本当に何回でも読み直せます！！！投稿お疲れ様でした！ (2022年7月9日 19時) (レス) @page50 id: 18d1ac959a (このIDを非表示/違反報告)
え？ - えっここで終わりなん！？！？これからやん………おまかせはないよ…………… (2021年9月3日 16時) (レス) id: 40b8a4973a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：卵ソース | 作成日時：2020年11月28日 9時
