CXLVI ページ48
これは、相手に何か声をかけた方が良いのか考えた末に思い付いた言葉を吐き出した。
「……えっと、
苦労をした人にはそれと同じ量の喜び、
ご褒美がくる。
楽あれば、苦あり？」
「…は？」
突然、不思議な事を言った私に驚いているようすであった。私は気にせずそのまま話続ける。
「私の住んでいた国にある言葉なんです。
…アズールさんが寮長になったのも、モストロ・ラウンジを建設したのもアズールさんの努力で出来たことですよ？それだけで僕は、凄いと思うし、尊敬します…！」
思っていた言葉を告げて、大きく息を吐きながら振り向いた。アズールさんの顔は、一瞬唖然とした顔をしたが、すぐさまもとに戻し…
「美談は止めていただけませんか？そんなのは、僕にとっては簡単なことです」
元のテンションに戻ったのであった。
…あ、もとに戻った。
このまま低いテンションでいても困ったので元に戻って万々歳である。軽くため息をつくと、不意打ちで私より遥かにデカイ人魚が目の前に現れた。
驚きで心臓が高鳴る。
次は何！？
「カワちゃん、これあげるね〜」
急に来たと思ったらヤバイ方のウツボに見たことがあるような物を渡される。
…ん？
フロイド・リーチに渡された木の実のような丸っこい形をした物をまじまじと見た。綺麗なそれは、手のひらの上で踊るように転がる。
「…これって、真珠ですか？」
「そーそー。カワちゃん握ってみ？」
「……握る？」
…どういうこと？
手の上にある真珠とフロイド・リーチを交互に見た。握るとは一体どういうことなのか？
目の前の相手は、相変わらずよく分からない表情でこちらを見てくるので戸惑ってしまう。
自分の内に、ぷつぷつと湧く疑問の泡と共に拳をぎゅっと握る。
その瞬間、フロイド・リーチの表情が変わったのを目にする。唇を剃り返すようにニッと笑っている彼にひやりとした。
…もしかして、これ…危険な物だったのでは？
握ってしまった拳をを広げるのが怖くなってきた。手を広げた瞬間に爆発とかは、本気でやめてほしい。……いや、彼ならあり得るかもしれない。
「こ、これって…もしかして、かなり危険なものでは…？」
自分の言葉がかすかに震えて、自信がなさそうに響く。
隣では軽くため息をつくアズールさんに呆れた顔をされる。「そんな危険な物をここに持ってくるわけないでしょう」と言われてしまう。
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伊織(プロフ) - 良ければですが続きを書いて欲しいです！！！！！ (1月26日 20時) (
レス) @page50 id: 0ae4e65c34 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - もしよろしければ続きを恵んでください！！凄く楽しませていただきました！ (2022年12月4日 20時) (レス) @page50 id: b7ff539ef8 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ(プロフ) - 完結めでたいけど！けど！！続きがめっっっちゃ気になってまうやろー！！！作者さん続き描いてくれ！！！！お願いやー！！！！ (2022年11月20日 14時) (レス) @page50 id: c3cf35b1ce (このIDを非表示/違反報告)
❄️Snow moon🌙 - 最高でした！！！もう、本当に何回でも読み直せます！！！投稿お疲れ様でした！ (2022年7月9日 19時) (レス) @page50 id: 18d1ac959a (このIDを非表示/違反報告)
え？ - えっここで終わりなん！？！？これからやん………おまかせはないよ…………… (2021年9月3日 16時) (レス) id: 40b8a4973a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵ソース | 作成日時：2020年11月28日 9時
