第289話 ページ10
ヤムライハside
A「…ヨア・レーグ!! ピスティさん…ピスティさんッ」
モルジアナちゃんがピスティを取り戻して立てないAちゃんの傍に戻ってくると、その腕からひったくるようにピスティを抱いた。
腕の中で、治癒魔法をかけていた。
モル「ヤムライハさん、Aさんの傷は治らないんですか!?」
ヤム「おかしなことに魔法で再生することができないみたい。…そんな特殊な魔法道具があるなんて知らないわ。とても、とても高度な魔法道具よ。…とにかく止血を。」
モル「私がやります。Aさん足を出してください」
誰かがわたわたと持ってきた救急箱から包帯等々をとりだし、巻きつけていく。
奇襲だった。でも私たち八人将が二人もいて、この様なんて。
Aちゃんから流れて床に広がる鮮血を前に杖を握りしめた。
シン「ヤムライハ、何があった」
ヤム「はい。
その扉から『スラ』と女性が入ってきて、魔導士の女性が炎魔法で辺りを破壊したのが4,5分前です。 二人はAちゃんを探していました。
その後私は魔導士の捕獲を試みて戦闘に入り王宮外に出ましたが、…逃げられました。
その間にこの場に着いたAちゃんとスラが戦ったようです。
しかし、『スラ』だと思っていた男は、どうやらスラではなかったようですね。
扉から入ってきたときは『スラ』だったので、魔法で顔を変えていたかと思われます。性格には、顔が『スラのように見える』魔法ですが。
其の魔法にせよ先程の魔法道具にせよ、非常に高度です。
私が対戦した女性は魔力も多い方ではなかったので、彼女以外に厄介な魔法使いがいると考えられます」
確かめるようにアラジン君を見ると,大きく頷き補足した。
アラ「そうだったよ。
そこの床に刺さってる短剣から、氷の矢が飛び出してきてAおねいさんの足に刺さったんだ。
その後 スパルトスお兄さんがさっきの男の人に槍を向けていたら、突然男の人の顔が変わったんだ」
アラジン君の後ろで、アリババ君たちも首を縦に振って同意を表していた。
わからない。
誰からの攻撃なのか、怒りをどこに向けるべきか。
全員が顔を歪め、沈黙を介して痛切に感じていた。
と、
小さな呻き声が聞こえた。
モル「ピスティさん!」
―――ピスティが目を覚ました。
ピス「ん……?…ここ、…王宮?あれ…?私って……。Aたん?」
A「………ぅ」
困惑顔のピスティを固く抱きしめた。
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カルティ(プロフ) - 凛さん» 長らくお待たせしてます。凛さんのコメントに、本当に救われます…!凛さんに宛てる心づもりで書いていきたいです。どうぞ、今後もよろしくお願いします!! (2020年5月2日 18時) (レス) id: 8b553715eb (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 更新ありがとうございます。このお話が大好きで、ずっと楽しみにしていたので、とても嬉しいです!続き楽しみに待っています。 (2020年4月26日 0時) (レス) id: 119aca1ca3 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - 幽さん» 幽さん、コメントありがとうございます。温かい言葉に支えていただき、今日更新に至りました。これからもお待ちいただけたら嬉しいです!これからもどうぞよしなに。 (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - 夏澄さん» 夏澄さん、ありがとうございます!更新しました!!読みやすいと言っていただけて口が緩むのが抑えられません…!読みにくさを気にしてるので本当にうれしいです。今後もどうぞよしなに〜。 (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - Msさん» Msさん、ありがとうございます!落ちは最後まで明かしませんので、どうぞこれからもよしなに。マスルールとももだもだできるといいなと思ってます(笑) (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カルティ | 作成日時:2015年7月30日 19時