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松本さんの胸の中に抱きしめられてる。
いいにおいがふわっと香った。
アピールするチャンスとか言ってるけど、恥ずかしくてたまらないよ私は！
そんな私に気づかない松本さんが二宮さんに向かって叫んだ。
「ふざけすぎだぞニノ！」
「…ふざけてないし。俺は本気です」
「だからってキスしようとするか？」
松本さんの低い特徴のある声がくっついてる私の身体にも響いてくる。
「早い者勝ちでお互い恨みっこなし。そう決めたのは潤くんじゃん」
二宮さんがめんどくさそうに言った。
「だから俺は……って、いつまで抱きしめてんの。そろそろ離しなさいよ」
「離したらまたニノが手出すだろ？だから離さない」
「なにその理屈」
松本さんが私を覗き込んできた。
「A」
「…っ！」
近い！
凛々しい瞳も眉も何もかも近い！
ドキドキドキドキ私の心臓もうるさい！
松本さんが真剣な顔に。
「たとえ記憶がなくても俺はお前が」
「はーいストップー！」
相葉さんが遮った。
「はあ？邪魔すんなよ」
「だって松潤危なかったんだもーん！」
「第一相葉さんさっきまで凹んでたじゃねぇかよ！」
「相葉ちゃん復活しましたー！」
イェーイ！と相葉さんが飛び跳ねる。
「相葉ちゃんうるさいよ」
大野さんに注意されてるし。
「っていうか、みんなばっかAに触れてズリぃわ」
「そうだそうだー！もっと言ってやってよ智くん！」
ぶーぶー文句を言う大野さんと、影から言ってる櫻井さん。
「A、こいつらなんか置いておいらと行こ」
「っえ！…あ、大野さ」
「智くん、ね？」
私を松本さんから引き剥がした大野さんが、私に微笑む。
いい笑顔！
じゃなくて！
智くんなんて恥ずかしい！
「え？…おおのさ」
「智くんって呼んで？」
「……さ、智くん」
「んふ、よくできましたー」
満足そうに笑った大野さんに。
「っ！！？」
おでこへちゅ、とキスを落とされた。
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作者ホームページ：http: 作成日時：2015年1月8日 8時
