王立シエル魔法学院の日常【リレー小説】

入学式当日【ノエル・ホワイト】 ページ14

「お嬢様。朝です。朝食の準備は出来ていますので、お着替えなさったらリビングへ」

メイドが起こし、制服とローブを着て朝食を食べ、学院に向かう。そんなさりげない日も今日は少し特別。


「新しい一年生が入って、私も先輩になる。冬休み明けがすごく楽しみだったのよ。おはよう、ユア。」

「はい、おはようございます。ほらほら、早く支度をして学院へ行きたいんでしょう？」

「ふふっ、そうね」



〜10分後〜



「準備は出来たわ、行きましょう。」

「リムジンの用意は出来ていますよ、どうぞ、お入り下さい。」



〜30分後〜



「ふぅ、着いたわね」


今年から小等部の二年生になるノエルは大きな王立シエル魔法学院を見上げる。

「長い冬休みを終えると見慣れたと思っていたこの校舎も大きく見えるのよね…」

ノエルは今年で学院に入って二年目になる。“あの時“学院に入れたのは運命だった、そう思いながらまだ空いていない校舎を見る。


「早く来すぎたかも知れない、」


と小さなため息を吐き、今年も頑張うと意気込む。


「あ、どうせなら魔法の練習をしようかしら」


この後入学式当日というのに校舎の一部を凍らして怒られたのはまた別の話。


校舎のドアが開いて登校時間になるまで残り15分、ノエルが怒られるまで残り20分。



なんでもない、ノエルの幸せな日常。

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