第四十三譚 ページ43
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＿＿＿＿数日後。
当然の事ながら、氷室の体調は万全。遅刻しがちではあるが、授業にも出席している。
現在は放課後。氷室はミッドナイトにとある事を手伝ってもらっていた。それはここ数日、氷室が頑張っていることで。
「出来た」
「あら！いいじゃない」
窓から差す夕陽に、キラリと輝くそれ。氷室はアクセサリーを作っていたのだ。だからヒーロー美術史などを担当するミッドナイトの力を借りていた。
氷室が作っていたのはピアスだった。
ミッドナイトも、除籍処分前の氷室のことを知っている。何せミッドナイトは、氷室からヒーローコスチュームのデザインやヒーロー名などの相談も受けていたから。
一年前の氷室は言っていた。『ヒーロー名、どうしても決めなければいけませんか』と。プロになるヒーローにとって、名前は必要不可欠である。
あの時、どうして氷室は『決めなければいけませんか』と言ったのか。ミッドナイトはずっと引っかかっていた。
「ねえ、氷室くん」
「なに？」
氷室はピアスを付け替えながら、ミッドナイトと視線を合わせる。…氷室の態度も、目付きも。一年前と全然違う。
「ヒーロー名、決めることは出来たのかしら？」
「あー…、まだいいや」
「あら、そう。…決めない理由を聞いても？」
単なる興味では無い。いち教師として、氷室雪弥という生徒の本質を…掴まなければいけない気がした。
以前の氷室は、真面目で大人しい優等生ではあったが…それ以前に謎めいていた。…不思議な少年だった。いつもどこか浮世離れした雰囲気を放っていて。
「…いいぜ？手伝ってくれた礼に教えてあげる」
ピアスを付け替えた氷室は、一息置いてから話し始める。氷室は自分のことを他人に語る事など無かったから、少しだけ言いにくそうな顔をしている。
「…ヒーロー名を、持つべきじゃないと思ってる。…なんでかは分からないけど、俺には相応しくないとか、烏滸がましいとか。…そんな感情だよ」
切なげな表情で、「思い出したら、そんな感情になる理由も分かるだろうよ」と付け加えた。
平気で嘘をつくような少年。それが今の氷室雪弥。しかし…今の話は全部本当だ。
「…そうなのね。教えてくれてありがとう」
ミッドナイトは、優しくそう返す。
作業部屋の外。氷室に用があってここまで来ていた相澤がいた。盗み聞きしようとは思っていなかったのだが…ついつい、立ち止まって聞いてしまっていた。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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