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Necromance77 ページ27

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「だからぁ〜!俺はへんたいじゃなくてぇ!怪我した子とか見るとなんかいいなぁって思っちゃうだけなんだってぇ!」


「それを変態って云うんだよ!…チッ、何つーか酒弱え奴居ると酔い覚めた気分になるぜ…」


酒に弱い、と云うより…この店一番度数の濃い酒を飲んだからでもある。それをこう飛ばしていたら誰でも酔う。酒に酔わない異能力者でも居れば別だが。


カウンターの席に突っ伏して、「うぅ」と小さく唸る三十路
三歩手前の男。


「吐くなよ」


「ぎもぢわるい…」


「おいおい大丈夫かよ」何て云って、酔った藤崎をハッ、と嘲笑う様に見る。そのすぐ後に酒を口に運ぶと、聞き覚えのある嫌な声がした。





「…げ」



本当にその一声だ。中原は壊れた機械の様にカチコチとした動きで、声の方向に顔を向ける。


見ると、そこには黒髪蓬髪の男。高い身長。砂色の外套に手を突っ込んで、整った顔が嫌そうに顰められている。その男…、太宰だ。



「何っで居ンだよ!?此奴ならまだしも手前まで来んじゃねェ!帰れ青鯖!!」


と、藤崎を指差しながら太宰に怒鳴りつける。


「帰る?真逆。私はこの酒場のお酒が美味しいと小耳に挟んだから来たみたのだよ。此処まで来て帰るなんて有り得ないね。君が帰り給え!」


「はァ!?ンで先に居た俺が帰んなきゃなんねェんだよ!」



落ち着いて返答する太宰とは裏腹に、中原が大声で応戦するので、まるで大型犬と小型犬。中原の大声に周囲の目も引く。


太宰が人差し指を立てて「しぃ」と促せば、中原もハッとして
席に着く。勿論舌打ちをしながら。



「ん…あれえ、太宰君じゃ〜ん、なんでここに?はやくアイザックくん助けに行ってあげてよ〜」


突っ伏した顔を太宰の方に向けて、にへらと笑う。頬は赤くて、
相当酔って居るのだろうなと思った。



「…は?アイザック?また彼奴何かしたのか」



「心配は要らない。必ず助けるさ。その前に…翔に聞きたい事があってね。付けて来たんだ。気付いて居たのだろう?」



この店の酒が美味しいから、では無く。藤崎を付けて来たのだ。それもコソコソとせず堂々と付けて居たので、藤崎が気付かない訳が無い。



「おい答えろや酔っ払い」



ばしんと中原が藤崎の背を叩けば、「痛いよゴリラ!この街はゴリラ多い!」と泣き真似をする。



「翔。アイザ君が全部思い出しても…平気?」



藤崎は顔を伏せたまま答える。



「…平気じゃない。でも、必要なんだ。彼の為に」


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何処かの誰かのノート

彼奴を必ず救う。絶対に。


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ekakisitemasu(プロフ) - 1番最後の何処かの誰かのノートの彼奴を必ず救う。絶対に。で大号泣しました、、、、 (2022年10月21日 23時) (レス) @page50 id: 583e2155f1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 天才 (2022年4月29日 13時) (レス) @page50 id: 1cfd8c976c (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ファイさん» ありがとうございます…!笑って泣けるような作品にしたくて書いておりました!こちらこそ埋もれていたであろうこの作品を見つけてくれてありがとうございます、とても嬉しいかぎりです…!!!本当にありがとうございました! (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ - アッ……ヤバイ エッ俺の心臓無事?大丈夫?あ、好き 主様本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います大好きです応援してます大好きです。 最初見たとき大号泣してしまいました。 本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います神! (2021年11月16日 18時) (レス) @page50 id: 1f415ed449 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 白鳥さん» あわわ、ありがとうございます.......!是非に!!!!私も白鳥さんのような方に出会えて嬉しさの極みでございます…ありがとうございます.......!!! (2021年4月30日 17時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:χCielχ | 作者ホームページ:χCielχ  
作成日時:2019年6月1日 17時

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