Necromance７２ ページ22
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「…う、」
身体を起こそうにも、鉛を呑み込んだかの様に身体が重くて敵わなかった。目覚めた藤崎を迎えたのは幽霊達だった。
掌を見ると、手袋は無かった。きっと病院の衣服に替えられる時に一緒に取られたのだろう。だからこうして霊達が藤崎を迎えられる。
然も…霊なので当然透けていて、周りからは見えないが…全員、生前の人の姿をしているのだ。
藤崎が霊を生前の姿にしてやれるのは一定時間。然もそれもまた反動がある。にも関わらず…。こうして霊体達全員が人間の姿をしている。驚きで声が出なかった。何故だ。結論を出すよりも先に、ある声が響いた。
「あはは、流石！しぶといねぇ藤崎翔くん」
明るい声。どんな闇でさえも晴らす様な元気な声だった。その声は高くも低くもない中性的な声だが、男性の声だと判った。
声がした方。先程カーテンが揺れて居た窓の方だ。
見るとそこには、淡い金髪の青年が居た。アイザックでは無いが、背丈はアイザックと同じ位。何より印象に残ったのは…両目を黒い布で覆い目隠しして居る事だ。
黒い
ぱたつく足には、少しばかり踵のある白のロングブーツ。身長でも気にして居るのだろうか。そう思った。
「なーんか今、凄い失礼な事思わなかった？」
「いいや？思ってないよ。…君は？」
藤崎が金髪目隠しの青年に「君は？」と聞けば、青年は高く口角を上げた。青年の笑い方。何処か藤崎に似ている。
「俺は『成瀬』。よろしくね」
「へぇ、成瀬か。俺は藤崎翔。よろし＿＿＿＿」
藤崎が改めて自己紹介すると、それを遮る様に青年の大爆笑が響く。
「ぶっっっはははは！！！い、今さっき！！俺 君の事『藤崎翔くん』って！！言ったのにぃぃあっはっは！！」
何がそんなに面白いのか全く以て判ら無いのだが、青年は手を叩いて大爆笑する。藤崎も藤崎で頭の可笑しい人間なので、釣られて笑う。
「だっっはははは！！た、確かに！！俺何云ってんだろ！？！？」
仕舞いには窓を叩いて笑う青年…成瀬と、笑う度身体が痛いが笑いが止まらないアラサー藤崎。周りの霊達もドン引きレベルで二人を見ていた。
「……はぁ、所で。君は死神だね、成瀬君」
「うへぇ！切り替えこっわ！それに当たってて何かやだ！！それだから友達出来ないんだよ！」
「余計なお世話ですう！！」
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何処かの誰かのノート
彼奴を必ず救う。絶対に。
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ekakisitemasu(プロフ) - 1番最後の何処かの誰かのノートの彼奴を必ず救う。絶対に。で大号泣しました、、、、 (2022年10月21日 23時) (
レス) @page50 id: 583e2155f1 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 天才 (2022年4月29日 13時) (レス) @page50 id: 1cfd8c976c (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ファイさん» ありがとうございます…！笑って泣けるような作品にしたくて書いておりました！こちらこそ埋もれていたであろうこの作品を見つけてくれてありがとうございます、とても嬉しいかぎりです…！！！本当にありがとうございました！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ - ｱｯ……ﾔﾊﾞｲ エッ俺の心臓無事？大丈夫?あ、好き 主様本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います大好きです応援してます大好きです｡ 最初見たとき大号泣してしまいました｡ 本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います神! (2021年11月16日 18時) (レス) @page50 id: 1f415ed449 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 白鳥さん» あわわ、ありがとうございます.......！是非に！！！！私も白鳥さんのような方に出会えて嬉しさの極みでございます…ありがとうございます.......！！！ (2021年4月30日 17時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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