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Necromance54 ページ4

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緊迫した雰囲気。藤崎の一番の弱みを握る好機を、この男…
ドストエフスキーが逃す筈が無い。藤崎はすぅと息を吸い込んだ。



「何なの…?トイレだよ!何なの露西亜人はトイレに行かせてくれないの!?切羽!切羽詰まってる!」


本当に切羽詰まった様な表情で、そう叫んだ。その勢いに
ドストエフスキーは思わず、藤崎を握る手を緩めて仕舞った。


先程までの焦燥も、生理的現象に切羽が詰まって居たからだろうか。とも思うが、藤崎と云う男は…如何なる時でも疑うべきだ男だ。



「文化の違いって恐ろしい!じゃあフェージャ君!また来週!」



「待って下さい、翔君」



藤崎が勢いでその場を離れようとすれば、落ち着いた声がそれを引き止めた。



「何!手短にお願い!」



「連れて行って下さいね。新幹線の回転寿司」



ドストエフスキーの意外な一言を耳にし、慌ただしかった藤崎がはたと立ち止まる。そうしてふわりと少年の様に微笑んでは、こくこくと頷く。




「連絡先交換しとく?」



「あぁ…要らないです」




藤崎の少年の様な笑みに 一瞬戸惑いつつも、手を前に出して
丁重にお断りした。







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煙たい空気。日が沈み掛けた、薄暗い街に明かりを灯して居たのは、火事で燃え上がった灼熱の炎だった。消防は未だ到着して
居ない。大きな廃工場が燃える。周りも廃墟ではあるが、いずれ住宅にも炎が広がるだろう。


消防が遅いのでは無い。炎が広がるのが余りにも早すぎるのだ。放火の犯人は炎の異能力者。先程捕まったと耳にした。



「ごめん、退いて!」



物凄い量の人混みを掻き分けるも、埒が明かない。仕舞いには
人混みに押し出され、火事現場に近付け無い。


然し如何やって止める?これだけの炎を。ポルターガイストで
暴風を起こす事は可能だ。けれど風で灼熱が鎮火出来るとは思えない。



途端に響く声。悲鳴や騒音では無く、その逆。落ち着きのある…
冷ややかな声。この灼熱すらも凍えさせる澄み切った声。





「____血と愛は、欲望の儘に。此世界に跋扈せよ。」




その声と共に、赤い文字が浮かび上がる。



嗚呼、遅かった。




目にしたものは…目の前の大火事が、『真紅の氷』でみるみる
凍結させられて行く…属性的に有り得ない光景だった。



アイザックだ。彼の真紅の氷は、代償の氷。対象さえ判って居れば、どんな物でも凍らす事が出来る。





そんな異能を植え付けた本人が、桜髪の彼である。


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何処かの誰かのノート

彼奴を必ず救う。絶対に。


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ekakisitemasu(プロフ) - 1番最後の何処かの誰かのノートの彼奴を必ず救う。絶対に。で大号泣しました、、、、 (2022年10月21日 23時) (レス) @page50 id: 583e2155f1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 天才 (2022年4月29日 13時) (レス) @page50 id: 1cfd8c976c (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ファイさん» ありがとうございます…!笑って泣けるような作品にしたくて書いておりました!こちらこそ埋もれていたであろうこの作品を見つけてくれてありがとうございます、とても嬉しいかぎりです…!!!本当にありがとうございました! (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ - アッ……ヤバイ エッ俺の心臓無事?大丈夫?あ、好き 主様本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います大好きです応援してます大好きです。 最初見たとき大号泣してしまいました。 本当にこんな素晴らしい作品を書いてくださり有難う御座います神! (2021年11月16日 18時) (レス) @page50 id: 1f415ed449 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 白鳥さん» あわわ、ありがとうございます.......!是非に!!!!私も白鳥さんのような方に出会えて嬉しさの極みでございます…ありがとうございます.......!!! (2021年4月30日 17時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:χCielχ | 作者ホームページ:χCielχ  
作成日時:2019年6月1日 17時

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