21 ページ21
.
その後、ちゃんと俺がお支払いをしたことは覚えている。それ以外は何も覚えてなくて、気付いたら自宅のベッドに腰掛けていた。
上手く整理しきれなくて、春のいつかの日のように彼に電話をかけた。
『もしもし海人〜？どうだったんよ小鳥遊とのデートは？もしかしてノロケ話聞かせるために電話かけてきたんか！？』
いつも通りの明るい廉の声。まともな返事をしないまま、震える口で今日の出来事を話した。
・
・
『……………つまり、小鳥遊と2週間に1度デートする約束をとりつけたのに関係は分からないままなのが怖くなった…ってことでええ？』
俺のとりとめのない話を簡潔にまとめてくれた廉。｢まぁそういうことなんですけど〜…｣と言葉を返すと難しそうに唸る声。
『…それさ、小鳥遊の好きな人が海人って説はありえへんの？』
｢…………………………は！？！？！？！？！？｣
驚いてめちゃめちゃ大きな声で聞き返すと、電話越しに『うるさっ…』という迷惑そうな声が聞こえてくる。
｢いや、うるさくもなるでしょ…俺には理解できないのでしっかり説明してくださいー！！｣
駄々をこねる子供のような言い方でお願いすると、廉は盛大なため息をついてから説明し始めた。
『海人の課題、小鳥遊の方から手伝おうかって聞いてくれたやろ？デートの約束も小鳥遊から。関係に名前を付けるのを嫌がったのは""友達""以外に言えることはないけどそう言うのは嫌やった、とか』
今までの優しさも海人のことが好きやからって思えば全部辻褄も合うやろ？と少し得意気な廉。
｢………いや、でも、それはないでしょ。｣
『…………………………は！？！？！？！？！？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もか(プロフ) - もちさん» ありがとうございます(；；)亀更新ですが、これからもよろしくお願いします…！ (7月29日 17時) (
レス) id: cefc2b5555 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - すごく好きです！応援してます🌟 (7月7日 2時) (レス) @page33 id: 1cff44b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もか | 作成日時：2022年12月12日 21時
