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#12 ページ13

後ろまできて肩をつついてみる



ま「うわぁああ!」


すると驚いて椅子から転げ落ちそうになっていた。



『ふふっ、お兄ちゃんマヌケ』


ま「なっ、マヌケじゃありませんー」


ま「んで、どうしたの?」


『いや、なにしてるのかなって、邪魔しちゃってごめんね?』


ま「全然大丈夫だよ」



そう言いながら頭を撫でてくれるお兄ちゃんの手が暖かくて思わず笑みがこぼれる。



ま「僕はまだ作業が残ってるけど…」


『んー、じゃあお兄ちゃんのベッド借りていい?』


ま「いいよ、また眠れなかった?」


『うん。お兄ちゃんも無理しないでね』


ま「ありがと、大丈夫だよ」



お兄ちゃんの大丈夫が一番宛にならない(((



お兄ちゃんから許可をもらったのでベッドに思いっきり寝っ転がる


でっけぇベッド。



お兄ちゃんの匂いがして落ち着く。



私は子供の頃から親にたくさんの習い事をさせられてきた


そのどれもが中の下でよく親にはそのときすでに独り暮らししていたお兄ちゃんと比べられていた。


年が離れていたから会った記憶すらないお兄ちゃんとずっと比べられて嫌だった。



なんで家にいないの。


なんで比べられるの。





小さい頃はお兄ちゃんのことは嫌いだった。



中学になっても習い事はさせられて、



学校の部活なんかよりちゃんとしたとこで学びなさいと部活動もさせてもらえなくて。



習い事のせいで友達と遊ぶ時間なんかなかったから友達すらいなかった。



そうすればいつしかクラスでは浮いていて女子からいじめの対象になっていた。




その中で話しかけてくれて友達になった子もいた。



けれどその子も裏切った。




結局友達なんてただの言葉だ。

友達なんて存在しない。


完全に人間不信になっていた私に追い討ちをかけるように男子からもいじめがはじまった。




そんな中学一年生だった。





春休みが開けてからは怖くて学校に行けなくなった。


学校どころか外に出ることすらできなかった。



みかねた母はお兄ちゃんにどうにかしてと頼んだらしい。



そのときはお兄ちゃんがくると知って吐き気がした。









だけど、実際久しぶりというかほぼ初めて会ったお兄ちゃんには憎しみの言葉をひとつもかけられなかった。







だって、お兄ちゃんはすごく辛そうな表情で私を見ていたから。



泣きたくて辛いのは私なのに。

まるで泣けない私の代わりに泣いてしまうかのような。




そんな人に私は何も言えなかった。

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- コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも更新頑張ります。16話の件申し訳ありません、非公開にしてました。ご指摘ありがとうございます。よければこれからもよろしくお願いします (2021年7月11日 12時) (レス) id: 3b7e014005 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - コメント失礼します。この作品好きで更新されるたびに見に来ちゃいます!更新これからも頑張ってください。あと16話がない気がするのですが… (2021年7月11日 8時) (レス) id: 00ec0e89a7 (このIDを非表示/違反報告)
- みぞらさん» 初コメありがとうございます。わざわざ説明ほんとにありがとうございます!試しにやってみます!これからもぜひよろしくお願いします。 (2021年7月4日 21時) (レス) id: 86369dd959 (このIDを非表示/違反報告)
みぞら(プロフ) - 初コメ失礼します。LINE風は地球のマークみたいな物の右隣にあるマークを押せば、名前と文章を入力するところとLINEの色を変えるところが出てきます。分からなかったらごめんなさい。いつも応援しています!長文失礼しました。 (2021年7月4日 19時) (レス) id: b993153bc2 (このIDを非表示/違反報告)
Silvia Silvermoon(プロフ) - 終さん» あ、誤字してた…投稿する時に確認したつもりなのに(;^ω^)…これからも応援してますんでよろしくです。 (2021年6月28日 7時) (レス) id: a4f679c1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年6月18日 12時

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