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｢総統…？｣
｢俺だ。婦人、借りていた髪飾り、お返しする。ありがとう。｣
｢いえ、お役に立てたなら。｣
母は髪飾りを受け取ると長い髪を結って髪飾りで留めた。
｢なんで、嘘なんか、｣
｢嘘など言っていないだろう。ただお前の知る場所には居ないと言っただけだ。｣
そうだ、嘘ではなかった。ただ彼の言い回しに対して勝手に予想して、仮定してものを言っていただけだった。
｢今までこれといって特異点のない攻めをしてきた国が突然スパイやら偵察やら仕込んでくるなんてありえるわけが無い。そこから徐々に絞り出して、お前に行き着いた、そこから予想される全てに対処しただけだ。｣
…あぁ、この人は、端から本気で私を仲間にすることしか考えてなかったのだ。
｢グルッペン・フューラー…、いえ、グルッペン・フューラー総統閣下。A・ヴェルディはあなたに忠誠をこの場で誓います。なんなりと、ご命令を。｣
膝をつき、頭を垂れる。あんなくそ王についていく義理はもうない。私は今、本当の主を見つけたのだから。
｢！ふ、そんな堅苦しいのが本当のお前なのか？｣
｢いえ、ですが忠誠を誓う身。ましてや貴殿の下につくのであればこれが相応しい態度かと。｣
｢そんな畏まるな。グルッペンでいい。俺もAと呼ぼう。なんせ早速幹部職に就いて貰うのだからな。｣
｢ほんまかグルさん！｣
声のした方に顔を向ければそこには眼鏡をかけた赤いマフラーが特徴的な男性が立っていた。
｢ああ本気だゾ。｣
｢っ、そいつほんの数分前までお前の事殺そうとしてたんやぞ！なのに、そんないきなり幹部やなんて！｣
ご最もだ。どう考えても一敵国にいた私がいくら絆されたからとはいえいきなり幹部なんて他からしたら身の危険しか感じないだろう。
私自身は全くもう寝返る意味もないしひたすらこの人について行こうと思うだけだ。
｢Aの不安材料は全ては排除した。Aの御家族にも永住許可とそれなりの家をもう与えている。他に何かやることはあるか？｣
納得いかないのか苦虫を噛んだかの様な表情でグルッペンを睨みつけている。
｢俺はええと思うねんけどな。｣
｢！ゾム！｣
ファイティングナイフをクルクルと器用に指先で回しながらこちらに向かってきたのは先程まで戦闘を行っていた彼だった。
｢何より強いし、｣
ひょこひょこと踵を返して私の目の前に来て、
｢A、また俺と遊んでくれへんか？｣
そう、笑顔で言ったのだ。
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レラ - 面白かった!! (2020年5月2日 14時) (
レス) id: c77952c361 (このIDを非表示/違反報告)
あずき・FB - 初めまして、めっっっちゃくちゃ好きです！！！(唐突な告白イベ) メイドになるっていう設定も凄いそそられます…！[ps.因みに続編見れなくて何回か意識がぶっ飛びました((( あぁ…非ログ勢はつれぇよぉ…(心の叫び)] (2019年12月13日 1時) (レス) id: 8e99c8eed5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼雨茶(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけて何よりです(；A；)続編も楽しみにしていただけたら幸いです(>_<｡)またよろしくお願いします！ (2019年12月4日 20時) (レス) id: e407861195 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - とても続きが気になる物語です！勝手ながら、いつも更新待っています!(’-’*)♪これからの展開がとても楽しみです！ (2019年12月4日 17時) (レス) id: ccb5120fa0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼雨茶(プロフ) - 優里愛さん» コメントありがとうございます！もうそろそろ終盤です！お付会いの程お願いします！(>_<｡)ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。 (2019年12月3日 21時) (レス) id: e407861195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼雨茶 | 作成日時：2019年11月14日 9時
