28話 ページ29
次の日、カカシはどうしたものかと頭を悩ませていた。
カカシ(また前みたいに、殺してくれって言われようものなら俺は棘の母親も、従者も無事ではいさせられない自信がある。)
棘が忘れろと言ったあの日から暫くして棘の母親と従者は目を覚ました。
棘の放った呪言のとおり、自分の名も、今までの事も全て忘れていた。
あれから棘の母達は火影が手を回し里からでて、少し離れた小さな島国で暮らすよう手配した。
棘の目の前に2度と姿を現さぬようにと火影は母達を遠くへ送った。
狗巻家惨殺事件の容貌は狗巻家の力を妬んだ忍によって行われ、そしてその忍は駆けつけた火影達により殺された。
それが表向きの事件の容貌になった。
そして、あの事件の真相を知るものに箝口令をしいた。
それは、棘を守るためであった。
重い足取りで辿り着いた火影邸にある棘の部屋の扉を開けると
棘「ツナツナー」
(おはよー)
とベットに座り本を読んでいた棘に迎えられた。
カカシは、は?と驚く。
それもその筈だ、棘は昨日の出来事で傷ついてショックで塞ぎ込んでいるかもしれないと、思いドアを開いたからだ。
しかし、いざ開けてみれば、ニコニコと読んでいた本から顔を上げて手を振っている棘。
そんなカカシの表情で察した棘は口を開く。
棘「いくら、つなまよ、すじこ。」
(確かに昨日の出来事はショックだった)
また口を開く
棘「おかか、昆布!高菜!いくら、しゃけしゃけ」
(でも、今自分にはカカシさんや、アスマさん、猿飛さんに紅さん、ガイさん沢山の優しい人がいる)
棘「だ、から、だいじょ、ぶ。あり、がと」
そう言って棘はニッコリと微笑む。目には綺麗なアメジストがキラキラと輝いている。
カカシ「棘は強いな。本当に強い子だ。」
カカシ(そして、俺が今まであってきた中で1番優しい子だ。)
カカシ「棘。お前のその強さと優しさを忘れなければこれからも沢山お前を見てくれる奴が現れる。だから棘はずっとこのままその優しさを忘れないでいて」
棘「しゃけ!!」
その言葉に棘は力強く頷いた。
そこからまた、顔を暗くした、アスマ、ガイ、紅が部屋を訪れた。
そして棘の元気そうな顔を見て驚いた顔にカカシと棘共に笑われる。
「心配したんだぞー」と3人に抱きつかれ棘は「しゃけしゃけ」と言いながらお礼を言う。
その光景を見たカカシはいつまでもこんな日が続いてほしいとおもった。
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時