▼掴めない人の連絡先 ページ23
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｢おーい！Aちゃん、！！！｣
振り返れば、ブンブンとこちらに手を振っている照史さんの姿が。
｢っちょ、気付かないふりしないでや、(笑)｣
｢んふ、すいません、｣
焦ったように小走りでこっちに近づいて来た照史さん。
｢いやぁ、久しぶりやなぁ？あれ？ちょっと大人っぽくなった？｣
｢え？そうですか？｣
そんな事言われて嬉しくない高校生なんて居ない。
｢あれ、やっぱりそんな事無いかも知れんなぁ｣
｢、は？、｣
｢ごめん、嘘やって、(笑)｣
相変わらず掴めない人だなぁと思っていれば、ほい、と渡されたのは携帯電話。
｢へ、？｣
｢連絡先、交換しよ？｣
してへんかったのずっと気になっててん。なんて言われながら、あれよあれよのうちに私の携帯には照史さんの連絡先が。
｢これで、また一緒に寝れるなぁ？｣
｢ちょ、言い方、辞めてくださいよ、｣
｢きゃあ、Aちゃん、！はれんち、｣
｢、、、｣
｢ごめん、嘘やって、(笑)｣
｢あ、約束があったんやった！！また連絡するな？｣
携帯電話を指さしながらひらひらと手を振って忙しそうに、人混みの中へ走っていった照史さんを暫く見つめていた。
続く
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作者名：ひめりんご | 作成日時：2020年4月30日 0時
