微睡みラプソディ (ページ15)

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▽まぁ、先輩として、な？ページ15

「最近、昼間しかよく寝れなくて」
「昼間寝るっていうとこがおかしいんやけどな笑笑」

確かに。でも、くつくつと笑ってる流星だってどうせ寝てるんでしょー？

「どうして寝れないん？悩みでもあるん？何でも聞くで！」
「悩みはないよ！」

「じゃあ、どしたん？」
「バイトの後、よく眠れないことが多くてさ」

できるだけ軽い調子で言ったつもりだったが、流星はさっと血相を変えた。

「え、最近て…新規客はまちゃんくらいしか…」

「えとねー。照史さんと淳太かな」
「ええー俺それ知らんて！」

口をパッカーンと開けてまじまじと見てくるからイケメン台無しである。

「あ、えと淳太ってのは担任で、照史さんってのはうどん屋さんの…」
「あー…俺も知っとるよ照史。あそこのうどんうまいよな。え、淳太になんかされた？」

え、知ってるんかい。てゆーか

「なんかされたとしたら淳太一択なんだ…」
「ええから！」

「いや、なんもされてないけど」
「されてないんか…よかった…」

「ごめん心配かけて。多分、バイトが多くて寝すぎてるだけだと思う」

「だったらええけど…」

絶対そうだ。どきどきの余韻が残ってるだなんてそんな少女漫画的展開は認めないからな！

クラスが違うから、流星とは下駄箱で別れる。

「そういえば、」

「うん？」

「流星ってすごいね！」

「なにが？」

「いや、後輩の私のお客さん事情も知ってるんだから、超先輩だなって」

「あ、あれは…まぁ、確かに、先輩として、な？」

「私は流星のお客さん事情知らんわー」

「知らんでええって」

流星は苦笑いして行ってしまった。

別に私は流星のお客さん事情を知りたいわけではなくて、流星自身のことを知りたいだけなんだけどなー。今度しげにでも聞いてみるか。サッカー部ならのんちゃんともきっと知り合いだろうけど。