▼流星くんについて知りたいのに ページ16
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「あー!!A!!!お前、寝坊って時間ちゃうやろ!?」
お昼休みに飛んできた怪獣(重岡)。
「ちゃんと、4時間目に間に合ったから、ギリギリ寝坊だし、」
「いや、最早寝坊ちゃうから!あほ!!」
「こんなん言うてるけど、シゲ結構心配してたんやで?めちゃくちゃAに電話掛けてたし、、。あ、勿論、俺も心配したんやから」
そう言った神ちゃんに頭を撫でられる。
「ごめん、」
「ちょっとごめん、神ちゃん、A借りるわ、」
「へ?」
驚いている神ちゃんを横目にパッと腕を取られて、そのままズンズンと人を掻き分けて行く。
「え、ちょっ、、!!」
強めに抵抗してもシゲには抗えなくて、シゲも男なんだなぁ、なんて見当違いなことを思った。
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そのままシゲにされるがままになっていた手がパッと離された。
「ちょっと、なんで、駅、?」
着いたのは高校に1番近い駅で。
「んふ、逃避行の旅、ってやつや」
「いや、授業は、?」
「いや、寝坊して、4時間目に来たやつが何言ってんねん!!」
「それをさっきまで注意してたのはどこの誰やねん!」
関西弁でツッコんでみると、やかましいわ、と頭を叩かれた。
「待って、私、お金持ってないよ?」
「そんくらい、俺が出すわ」
そう言うと、パパッと切符を2枚買ってきたシゲ。
そういう所はイケメンなんだよなぁ。
「へ?何ここ、知らない駅なんだけど、」
「おれも知らん、なんか難しそうな地名やったから買ってみた。」
「は!?何言ってんの!?」
「まあええやんけ、よし!!出発や!!」
前言撤回。コイツにはイケメンの“イ”の字も有りません。
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作者名:ひめりんご | 作成日時:2020年4月30日 0時