白と黒【 Fischer's 】 (ページ2)

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ガヤガヤする教室。

変わったものを見る人の視線。

確かに物珍しいよな。

白髪の黄色い目の奴がいきなり現れたら。

…頼むからあんまり見ないで。

恥ずかしさで死にそうだ。

中学３年の春

俺は故郷のイギリスを離れ
両親と共に日本にやってきた。

まぁよくある仕事の事情ってやつだな。

人見知りの激しい俺は
この知らない地に来ることに不安と恐怖を抱いていた。

先生に指示された席に座る。

それでも尚俺に集まる視線。

…前向けよ。

なんて思っていると隣の席の子が声をかけてきた。

？「初めまして！ …って日本語わかるかな？」

笑顔を見せたと思えば困った顔を見せる。

…変なの。

『… 簡単な言葉ならわかる』

そう答えてやる。

？「分かった！俺、モトキ！よろしくな！」

人見知りであるはずなのに

人と話すのが苦手で嫌いなはずなのに

何故かこいつは

嫌って思わなかったんだよな…。

『 …よろしく』

宜しくなんてしたくなかったのに
口が勝手にそう言い放った。

…変なの。

でもこれが最初の出会いかな。