９６ ・ 篤人 ページ49
（人１）「篤人のことが、別れた時から、ずっと・・・」
唾を飲み込む。
（人１）「好きなの。」
小さいけど、よく通る綺麗な声に戸惑う。
・・・好き？
（人１）が、俺のことを？
突然の出来事に、頭がフリーズする。
俺達、ずっと、
すれ違ってただけなの？
俺を不安そうに見つめる（人１）の瞳は今にも泣きそうだった。
（人１）が膝を折り、崩れそうになる。
俺は慌てて抱き留めた。
（人１）は驚き、俺を見つめる。
（人１）「・・・あ、あ、つと・・・？」
抱き寄せて、聞こえるように呟いた。
篤人「・・・俺も、言おうとしたんだけど。
なんで、先に言っちゃうかな。」
（人１）「・・・ど、ういうこと・・・？」
篤人「この鈍感め。
俺も、この５年間、（人１）のことが好き、いや、大好きだった。」
（人１）を少し離してから、笑顔を浮かべてみた。
（人１）はさっきと違う意味で、瞳をうるうるさせて、
（人１）「篤人だって鈍感じゃん！！」
と叫びながら俺に抱きついてくる。
優しく受け止めて、俺も抱きしめた。
（人１）の体は細く、手荒に扱ったら壊れてしまいそう。
やっと抱きしめることが出来た。
この手で。
彼女の温もりを感じていると、（人１）は穴ができそうな程、俺を見ている。
篤人「・・・何、そのキスして欲しそうな顔は(笑)」
俺がしたいんだけどね。
（人１）「う、五月蠅い!篤人だって、して欲しいでしょ！？」
俺は冷静に答える。
篤人「うん。」
めっちゃして欲しい、
篤人「でも、今はお預けね。」
（人１）「・・・？」
だって、告白した後にキスって、なんかベタでやだ。
篤人「俺がしたい時にするので。
覚悟しといてね。」
（人１）「こっちこそ・・・！」
口角を上げ、俺を悪戯っぽく睨む。
（人１）は離れると、さっきとは違う雰囲気で呟いた。
（人１）「・・・でも、もう離れないでね。」
こんな宝物をもらって易々と離れる程、俺はバカじゃありません。
俺は（人１）の頭を撫でた。
篤人「もちろんです。
お嬢さん。」
今日とびっきりの笑顔を見せてくれた（人１）に、惚れる。
俺は顔を隠すように、車に向かって歩く。
（人１）が手を繋いだ。
＜絶対、離さないから。＞
俺もです。
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まどちね(プロフ) - はいからさん» はいからさん！ありがとうございます！このコメントをもらって、ものすごく嬉しいです！そのお友達さんにも、感謝です（笑） (2014年7月30日 10時) (
レス) id: 1241e6d3a9 (このIDを非表示/違反報告)
はいから - 作品読ませてもらっています。今までケータイ小説は読まなかったんですけどこの作品友達から紹介されて読み始めて見事にはまりました!これからも応援してます。更新頑張って下さい (2014年7月26日 22時) (レス) id: 4c0f8be993 (このIDを非表示/違反報告)
まどちね(プロフ) - とまとさん» ありがとうございます！！もう少しで、２人をくっつけようかなー、と悩んでいるところです。読者様のご期待に応えられるよう、頑張ります！ (2014年7月9日 18時) (レス) id: 1241e6d3a9 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 内田さんもヒロインちゃんもまどちねさんも頑張ってー(笑)もどかしい〜。二人とももう一歩踏み出すんだ〜（●＾o＾●）頑張れ〜。これからも楽しみにしています♪ (2014年7月9日 17時) (レス) id: 6fd6da2112 (このIDを非表示/違反報告)
まどちね(プロフ) - 光姫さん» かもしれません（笑） 力の続く限り、頑張る予定です・・・(-_-;) (2014年7月9日 5時) (レス) id: 1241e6d3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどちね | 作成日時：2014年7月6日 16時
