Fourse. ページ4
____中也は激怒した。
「口を開けばチビだ何だってチビは関係ねェだろほっとけよ小娘!」
「小娘呼ばわりとは、貴方何様!?
「一体何処に
「!貴方、とても失礼だわ!!」
「手前ェがな!!」
こうなってしまっては2人は止まらない。
互いに罵詈雑言のキャッチボールである。
焦る樋口に、微笑ましく見ている紅葉。
騒ぎを聞きつけた黒蜥蜴と芥川…その他大勢。
ここまで中也を嫌悪し怒らせる女性は見た事が無い、と傍観者達はAに好感さえ抱き始めた。
軈て、早口で捲し立て続けた2人は呼吸を整えようと口を止めた。
そして静寂が訪れる。
すると、芥川が一言。
「随分と仲の良い夫婦ですね」
「「どこが!!」」
上司の鬼面と少女の鋭い視線を受けて、芥川は視線を外した。
咳をして誤魔化しているが、その迫力に冷や汗が止めどなく流れているのが丸分かりである。
樋口は同情した。
「ったく、此方だって願い下げだ!手前ェなんかとは絶対に結婚しねェ!」
「其れは此方の台詞よ!貴方の事なんて好きになれないわ!」
フン、と勢い良く顔を背け合う2人は最早兄弟喧嘩のようだった。
ガシガシと髪を乱した中也は、扉に向かって歩き始めた。
「立原。小娘の世話役は手前ェに任せた」
「…は!?俺!?」
「手前ェはエリス嬢の子守だってしてんだろ。それと同じだ」
「あの幼女と同じにしないで頂ける!?」
「っえ〜……まぁ、はい……」
そう言い残して中也が部屋を出たのと同時に、傍観者達もそれぞれ仕事に戻る。
残されたのは立原とAだけとなった。
強面の男と、白無垢の少女。
その異様な現状に、立原は溜息を零すしかなかった。
……ってそうだ白無垢!!誰が着替えさすんだ!!
「樋口……もいねェじゃん!これどうすんだ…」
「…ふっ」
Aが声を漏らす。
少女を見て、立原は更に焦った。
____泣き始めたのだ。
「え、おわ、え、まじ?」
「何よ、あの男……ふ、私を、
「…っだあああぁあぁああ泣くなあぁぁぁぁ!!頼むからまじで止めてくださいA嬢…!」
立原は兎に角、少女をあやすことから始めた。
*〜
「中原君。結婚、するよね?」
「いや、あれは、その、勢いで…」
「す る よ ね ?」
「…します」
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一華 顕音(プロフ) - GALAXYさん» コメントありがとうございます!番外編が完成しましたので、良ければ呼んでください! (2016年8月10日 21時) (レス) id: f13dd29270 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷるぱい猫系女子 - 此奴等が可愛すぎて大声上げて発狂しそうです (2016年8月6日 20時) (レス) id: 26e00e8d74 (このIDを非表示/違反報告)
華京院アリス - お久しぶりです。立原がいいぐあいに出てきますね!夢小説であんまり出てこないので新鮮です。あと、中也がだんだん惹かれていく感じがまたたまりません!改めて中也好きだなと思いました。文ストのなかで一番いい話ですよ!これからも更新頑張ってください!待ってます (2016年8月1日 15時) (レス) id: 0f9149ddd8 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - あぁぁぁぁぁぁぉぁあ!(歓喜)どっちも応援したい! (2016年8月1日 10時) (レス) id: 53c8339ac2 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - ああああ(((立原君に頑張ってほしいけど…やっぱへたれちゃんな中也君に頑張ってほしいです!!!! (2016年8月1日 9時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一華 顕音 | 作成日時:2016年7月10日 23時