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2nd - twenty ページ24

まふまふside

夕食後、僕たちは日も落ちていたので大人しく解散した。

・・・なんてことはなく、何故かヒト(ぼく)の家でゲームをするそら月。

そしてその2人に半ば強引に引っ張られた、彩。

彩、明日学校なんだけどなぁ?

と言いつつ、僕もしっかり参加している。

彩のサポートに回るためにね!

信じられないことに、彩は僕たちに誘われるまでゲームをやったことがなかったという。

いや、あり得るかもしれないけど。

僕のすぐ横で、体を傾けながらゲームに集中している彩。

・・・・よかった、、、楽しんでるみたい。

今日の彩はなんだか、いつもと違っていたような気がしていた。

友達ができたって話してたとき、すごく嬉しそうだった。

でもその後のぼーっとした様子といい、台詞といい、元気がないようにも見えた。

久しぶりに見たんだ、彩の瞳に陰が落ちていたのを。

しかしそらるさんたちと合流した頃にはもう、その陰も消えていた。

いや、消されていた、の間違いかもしれない。

その陰の原因を考えないようにして。

彩は隠すのが下手であると同時に、

隠し事が上手い。

自分でも矛盾してるとは思う。

でも本当のことで。

普段は自分の表情さえも隠しきれない、純粋で素直な子。

でもいざというとき、、、本当に人を頼らないといけないときに限って、

あの子は隠すのが上手くなるんだ。

彩は、元々はとても強い子だったんだと思う。

そして今、彩はその強さを取り戻しつつある。

家族の愛を感じて、僕たちとたくさんの時間を共にして。

そして同時に、その力も取り戻しつつ、あってしまっているんだろうな。

出逢った頃は本当に、精神的にも肉体的にも、全てにおいて限界にきていたんだろう。

だから僕に話してくれた。

見ず知らずの初対面だったはずの僕に。

もしも彩の瞳に見えたあの陰が、見間違いじゃなかったら。

彩にはきっと、大きな試練となる出来事が待っているんだろう。

そして、それを乗り越えて、

彩は本当の強さを手に入れなければならない。

本当の意味で強くならなくちゃいけないんだ。

人を頼ることもひとつの勇気。

自分と向き合うこともひとつの勇気。

彩ならきっと、そのことを自分で気付くことが出来る。

自分の力で、解決へと導くことが出来るはず。

だから僕は、、、あえて見守ることにしよう。

彩が頼ってくれるその時まで。

僕はいつだろうと、何が起きようと、彩の味方だから。

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MARINO - 感動しました!続き頑張って下さい。楽しみに待ってます。 (2023年4月25日 20時) (レス) @page40 id: f3d979ddd0 (このIDを非表示/違反報告)
諸星 - 涙出ちゃった!めっちゃ面白いよ!更新頑張れ〜! (2023年4月5日 16時) (レス) @page40 id: b53e3a470f (このIDを非表示/違反報告)
月夜星 - とっても面白いです!続きが気になります!更新お願いします! (2022年7月28日 13時) (レス) @page40 id: ee3f97685f (このIDを非表示/違反報告)
カタツムリ - 面白いですよ〜。更新頑張ってほしいのですよ〜。 (2021年5月1日 21時) (レス) id: e32939ee0e (このIDを非表示/違反報告)
MadCat(プロフ) - aoiさん» ありがとうございます!そろそろ完結も見えてきたし、頑張ります!!! (2020年10月11日 22時) (レス) id: 91fa778ae4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MadCat | 作成日時:2020年9月6日 17時

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