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2nd - seventeen ページ21

彩side

『こんなにたくさんの幸せを、教えてくれて、ありがとう。』


心の底から溢れた言葉。

この言葉に嘘偽りなんて、ひとつもない。

相川さん、、、まふくんと出逢って、見える世界全てが変わった。

日常に溢れている小さな幸せに気づいた。

みんなの当たり前にある幸せを知った。

その幸せを私にもわけてもらった。

塵も積もれば山となる。

そんなほんの小さな幸せが、たくさん、たくさん、押し寄せてきて。

私は今、とっても大きな幸せの中にいる。

でも。

それが少し、、、怖い。

あんなにも望んでいた幸せに囲まれているのに、それが怖いだなんて。

おかしな話。

でもそれは、あまりにも突然で。

大きな波のように押し寄せてきて。

いつの日か、その大きな波に呑まれて、大切なことを忘れてしまうんじゃないかって。

いつの日か、大きく積もった山が、雪崩のように崩れてしまうんじゃないかって。

KZのときとはまた違った、この幸せは、

今までに経験したことのないくらいに、優しくて、眩しくて、暖かい。

その優しさに、今にも、溺れてしまいそうで。

その眩しさに、今にも、目がくらんでしまいそうで。

その暖かさに、今にも、火傷を負いそうで。

「彩?」

ほんとうに、、、眩しい。

この幸せをくれた私のヒーローは、本当に太陽のように眩しくて。

月のように優しく輝いている。

手の届く距離にいるのに、いつか、手が届かなくなってしまいそう。

馬鹿だよね、、、私。

「どうしたの?」

まふくんが心配そうに首を傾げる。

私の世界はきっと、このたった1人のヒーロでできている。

幸せという名の、

津波のような大きな波も、山の雪崩も、彼が引き起こしたもので。

強く、眩しく、そして暖かく輝き道を照らす太陽も、

儚く、優しく、けれど確かな光で闇を照らす月も。

まふくんのおかげで、今の世界がある。

彼と出逢ったから、家族と向き合えて。

そらるさん達と知り合えて。

小春ちゃんと友達になれた。

今見えているこの私の世界を引き起こしたのは、間違いなく彼なんだ。

『まふくんって、私にとって、ビッグバンだなって、、、思ってただけだよ。』

「?なにそれ!」

私があまりにも唐突に放った、意味不明な言葉。

まふくんはクスクスと笑っている。

幸せが怖いだなんて、話したら、

きっと今みたいに、まふくんは笑うんだろうな。

馬鹿にするわけじゃない。

でも大丈夫だよって、優しく笑うんだ。

分かってはいるのに、ね。

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MARINO - 感動しました!続き頑張って下さい。楽しみに待ってます。 (2023年4月25日 20時) (レス) @page40 id: f3d979ddd0 (このIDを非表示/違反報告)
諸星 - 涙出ちゃった!めっちゃ面白いよ!更新頑張れ〜! (2023年4月5日 16時) (レス) @page40 id: b53e3a470f (このIDを非表示/違反報告)
月夜星 - とっても面白いです!続きが気になります!更新お願いします! (2022年7月28日 13時) (レス) @page40 id: ee3f97685f (このIDを非表示/違反報告)
カタツムリ - 面白いですよ〜。更新頑張ってほしいのですよ〜。 (2021年5月1日 21時) (レス) id: e32939ee0e (このIDを非表示/違反報告)
MadCat(プロフ) - aoiさん» ありがとうございます!そろそろ完結も見えてきたし、頑張ります!!! (2020年10月11日 22時) (レス) id: 91fa778ae4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MadCat | 作成日時:2020年9月6日 17時

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