2nd - sixteen ページ20
まふまふｓｉｄｅ
今日は彩とそらるさん、天月くんと一緒にご飯を食べる約束の日。
歌い手を始めてからの彩は、だんだんと表情が明るくなってきた。
本当に、出会った頃と比べたらとても幸せそうな顔をする。
他の歌い手メンバーにも紹介してからは、笑顔もかなり増えた。
以前の彩なら知らなかった、当たり前の幸せを、
みんなで少しずつ、彩に教えてあげたくて。
みんなでご飯に行ったり、カラオケに行ったり、ゲームも教えたり。
そんな他愛もない、小さいけれど当たり前の幸せを。
彩は自分の姿を偽らなくなった。
もちろん、１番は彩のお父さんやお兄さんのおかげだと思う。
でも、僕もほんの少し、力になれた気がするんだ。
それがとても嬉しい。
こっちへ引っ越してきてからは、学校にもありのままの姿で通っているらしいしね。
今日は、１度彩が家に来て、それから駅前でそらるさんたちと合流する。
だから、もうそろそろ彩が来るんじゃないかな？
そう思った矢先、ちょうどインターフォンのチャイムが鳴った。
「はい！」
『あ、彩です！』
やっぱり彩だ！
すぐさま鍵を開けて、エントランスに通した。
そして数分もせずに、部屋のチャイムが鳴った。
「彩、いらっしゃい！」
『お邪魔します、相川さん。』
「まふでいいって言ってるのにー。」
そう言えば、彩は少し照れくさそうに笑った。
『・・・まふくん。』
「はーい！さ、上がって！学校は、どうだった？」
彩は他の歌い手メンバーを紹介した時と同じくらいに、顔を輝かせた。
『あ、あのね！相談した佐久間さんっていう子と、友達になれたの！』
そういう彩は、花が満開に咲くように笑った。
・・・本当に、よく笑うようになったよ、彩。
そんな彩につられてか、僕も自分のことのように嬉しくなった。
「・・・そっか！良かったね！」
『うん！』
少し寂しくなる気もするけど。
でも、彩が笑っているのが１番だから。
僕たちじゃ、そういう女の子として、高校生としての当たり前の幸せは、教えてあげられないから。
『まふくん。』
「なに？」
『私ね、まふくんがいて。みんながいて。家族がいて。小春ちゃんがいて。』
「うん。」
『今、とっても幸せなの！』
「そっか。」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿『こんなにたくさんの幸せを、教えてくれて、ありがとう。』
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MARINO - 感動しました！続き頑張って下さい。楽しみに待ってます。 (2023年4月25日 20時) (
レス) @page40 id: f3d979ddd0 (このIDを非表示/違反報告)
諸星 - 涙出ちゃった！めっちゃ面白いよ！更新頑張れ〜！ (2023年4月5日 16時) (レス) @page40 id: b53e3a470f (このIDを非表示/違反報告)
月夜星 - とっても面白いです！続きが気になります！更新お願いします！ (2022年7月28日 13時) (レス) @page40 id: ee3f97685f (このIDを非表示/違反報告)
カタツムリ - 面白いですよ〜。更新頑張ってほしいのですよ〜。 (2021年5月1日 21時) (レス) id: e32939ee0e (このIDを非表示/違反報告)
MadCat(プロフ) - aoiさん» ありがとうございます！そろそろ完結も見えてきたし、頑張ります！！！ (2020年10月11日 22時) (レス) id: 91fa778ae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MadCat | 作成日時：2020年9月6日 17時
