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2nd - fifteen ページ19

彩side

『学校では普通の生徒だし、ううん、私ライブとかもしたことないから、

歌い手ではあるけれど、それはネット上でのこと。

だから、、、、だめ、かな・・・?』

再び訪れた沈黙。

しかし、今度の佐久間さんはとても真剣な顔をしている。

やっぱり、だめ、だったかな・・・。

そんな事を考えながらも

もうしばらくして、佐久間さんが答えを出した。

「・・・私なんかでよければ・・・!」

その言葉を聞いて、私は舞い上がりそうになるくらいに嬉しかった。

『ほんと・・・!?本当にいいの・・・?!』

「うん!Esterさんと、立花さんと友達になれるだなんて、とても光栄だよ!」

ふわりと花が咲くように、佐久間さんは笑った。

「これからよろしくね!・・・あ、、、彩、ちゃん・・・!」

『!!うん!よろしく!小春ちゃん!!』

小春ちゃんと友達になれたこの日は、

初めて放課後に寄り道をする、ということをした。

もちろん、小春ちゃんと2人で。

近くのショッピングモールでウィンドウショッピングをしたり、

カフェでお茶をしたり、プリクラなるものを撮ったり。

私にとってどれもこれも全部が初めての体験だった。

・・・相川さんがいて、家族がいて、、、、友達、小春ちゃんもいて。

こんなに幸せでいいのかな?私。

そう少し怖くなるくらいに、本当に楽しかった。

小春ちゃんと別れたあと、私は相川さんの家に向かうことになっている。

もちろん、この事を報告するため。

それと、今日は天月さんとそらるさんも一緒に、ご飯にしようという約束もあった。

一度家に帰って、制服を着替えた後、私は浮かれながら相川さんの家に向かった。

同い年の友達ができたって言ったら、どんな顔するかな。

相川さんはもちろん、そらるさんたちも喜んでくれるかな。

相川さんを通して知り合った2人。

2人とも本当に良い人で、2人以外の人もだけどね。

よく心配をしてくれて、たくさんのことを教えてくれて。

歌い手としてのこともあるけれど、今までの私じゃ気が付かなかった、

日常にある当たり前の”小さな幸せ”だけど、確かな”幸せ”を教えてくれた。

小春ちゃんとのショッピングもそう。

いつもなら欲しい物、買うものだけを見て、買って。

それ以外のものは視界にも入らずに、家に帰ってた。

だから買い物がこんなにも楽しいものだなんて、知らなかった。

相川さんたちと出会って、毎日がこんなにも幸せで溢れていることを知った。

ひとつひとつの小さな幸せ。されど、確かなる”幸せ”。

私も誰かの、そんな”幸せ”になれてるのかな。

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MARINO - 感動しました!続き頑張って下さい。楽しみに待ってます。 (2023年4月25日 20時) (レス) @page40 id: f3d979ddd0 (このIDを非表示/違反報告)
諸星 - 涙出ちゃった!めっちゃ面白いよ!更新頑張れ〜! (2023年4月5日 16時) (レス) @page40 id: b53e3a470f (このIDを非表示/違反報告)
月夜星 - とっても面白いです!続きが気になります!更新お願いします! (2022年7月28日 13時) (レス) @page40 id: ee3f97685f (このIDを非表示/違反報告)
カタツムリ - 面白いですよ〜。更新頑張ってほしいのですよ〜。 (2021年5月1日 21時) (レス) id: e32939ee0e (このIDを非表示/違反報告)
MadCat(プロフ) - aoiさん» ありがとうございます!そろそろ完結も見えてきたし、頑張ります!!! (2020年10月11日 22時) (レス) id: 91fa778ae4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MadCat | 作成日時:2020年9月6日 17時

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