ＫＺ男子、最”厄”の敵現る！？ (ページ8)

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恐怖でしかないページ8

美門ｓｉｄｅ

黒「俺達になにか用かな？」

もう授業が始まってしまったというのに、

立花咲彩こと、サナが先程アーヤが座っていた席に座る。

『うん。ちょっとね。』

そう言ったサナの笑顔と言ったら、

恐怖でしかない、真っ黒な笑みだった。

え、ちょっとまって？なんか、ヤバいオーラ感じるんだけど。←

小塚なんて、ビクッと肩を揺らして縮こまっている。

『単刀直入に聞くね。君達全員、彩ちゃんのこと好きなんでしょ？』

KZ「「はっ？」」

唐突過ぎるその一言に、それ以外、言葉が出なかった。

忍「好きって、好きじゃなかったら仲間になんて、ならないだろ。」

サナの後ろに見える、ゆらゆらと揺れる真っ黒な炎。

七鬼の天然発言は、まさに、火に油を注ぐものだった。←

『・・・ふざけてるの？それとも、そのまんま受け取っていいの？』

・・・ヤバいぞ、これ。

下手したら、黒木より怖いかもしれない。

本当にアーヤの双子か？

・・・それとも、アーヤをガチギレさせたらこれくらいヤバいってことなのか。←

いつもなら、雄弁の若武も、固まってしまい、何も言えずにいる。

しょうがないなぁ。

翼「こいつはただの天然だから。」

『そう。じゃ、七鬼以外は彩ちゃんのこと好きなんだ。』

何も言い返せない。

もちろん、アーヤのことは仲間として、心の友として、大事に思ってる。

でも、アーヤはそれ以上、つまり、誰かと恋愛的な関係になることを拒んでいるから。

俺も、今の仲間という関係がベストだとは思ってるけど、

いつまでも続くわけじゃない。

アーヤがそれを受け入れられるようになるまで、俺達は仲間でいるというのが、

ＫＺの暗黙のルール。

『否定しないんだね。
でも、今んとこ、彩ちゃんと君達の中の誰かが、付き合ってるわけでもなさそう。』

ほんと、アーヤと双子だなんて、信じられないくらいに鋭い。←

『ひとつ、言っておくけど。彩ちゃんに手を出したら許さないからね！
彩ちゃんに手を出しても、泣かしても、怒らせても許さないから。』

・・・お、おお、随分なシスコン様で。←

なんて、からかう余裕もないくらい、サナの圧力は凄かった。

『それじゃ、行っていいよ。授業なんでしょ。』

さっきまでの雰囲気とは一転、ケロッと言う。

若「お、おう・・・ってやべっ！！完ぺき遅刻じゃん！！」

若武と小塚と上杉が走り出し、残った俺ら三人は、目を合わせ、この場から去った。

もちろん、サナのことで話し合うため。

あ〜、、、、今までで１番厄介な敵になりそうだな、これは。