鵺は今宵も哀しく鳴く２

七十 ページ29

「んじゃあさ、そのラブラブカップルな皆さんは、彼氏に対して愚痴とかないわけ？」



ラブラブじゃないしカップルでもありません！という声が一部から聞こえてきたが、マネの皆さん華麗にスルー。



さあさあと黒い笑みを浮かべるかおりさんに頬をひきつらせながら愚痴を考える。



『そ、そうですねぇ・・・町を出歩く度に逆ナンされるのはやめてほしいかと、後、あの人どんな人でも長男スペック発動して優しくするもんだから、人相やしゃべり方とのキャップで落ちる女性も少なく無いんですよ』



うちの彼氏がモテすぎて困ってます。と、頭を抱えると、次はアオイが話し始める



「伊之助さんは、逆ナンとかじゃなくて、普通に男にナンパされるんですよ。アホなところとか、猪突猛進精神とか、直してほしいところはたくさんあるけど、一番はそこですね」



「確かに、あの子、最初美少女だと思ってた」



「格好と声で辛うじて男だってなったよね」



「カナヲは何かないの？炭治郎くんに対して」



カナヲはずっとニコニコして話を聞いていたけど、カナエさんの言葉に、じっと考えこんだ。



「・・・炭治郎は、優しいし、カッコいいし、私の気持ちにも直ぐに気づいてくれて」



『まあ、鼻があるからね』



「文句は無いんですけど・・・強いて言うなら、もっとワガママ言ってほしい」



炭治郎、家ではパン屋の手伝いとか兄弟のお世話をして、学校でも善逸とか伊之助に世話を妬いて、その上夜は鬼狩りもあるから大変だろうし・・・と、話すカナヲ。こちらは天使のカップルでした。

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