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第八百五十八訓 爆弾は作るよりも処理が一番苦労する ページ22

A「よ…喜んで、くれるかな…」

桂「あぁ。きっと喜んでくれるぞ」

A「本当!?」


トッキーが喜んでくれるなら、あたしどんな服だって着れるよ!ただしトッキーの前限定でね!

ほんのりと頬を染め、まだ見ぬ期待に胸を高鳴らせる。

隣のヅラ兄ィが、どこか寂しげな表情であたしを見やった。


桂「A…」

A「何?」

桂「結婚式には必ず呼んでくれよ」

A「気が早い。あたしまだ12だっつってんだろ」


目頭を押さえて涙を堪えるバカ兄貴にツッコミを入れた。

と、次の瞬間。障子がパン!と勢いよく開かれる。


沖田「かーつらァァァァ!!」


バズーカ片手に現れたのは、総兄ィと彼の部隊。

総兄ィ達はあたしの姿を見るなり固まった。


「…えっ?何やってんの嬢ちゃん。何その格好」

A「ヅラ兄ィ(こいつ)に無理矢理着せられた」

桂「フッフッフッ、どうだ真選組!!我が妹の可愛さを前に何もできんだろう!!」

A「お前ちょっと黙ってろ」

桂「いだだだだだだ!?」


何でてめーが得意げなんだ!というツッコミを含めて、ヅラ兄ィにコブラツイストをかける。

総兄ィが手錠を取り出すのを横目に、ヅラ兄ィを逃がすまいとさらに力を込める。


しかし。


コロッ


畳の上に転がる機械的な球体に、あたしはハッと固まった。


脳内駆け巡るのは、危険信号。

あたしは咄嗟に桂から手を離し、サッカーボールのごとく、球体を蹴っ飛ばした。


球体は窓を割って宙を舞いーー


ドォォン!!


…爆発した。


やっぱアレ、いつぞやの時限爆弾か…

ホント、ヅラ兄ィとの関わりはロクなことを呼び込まない。

あのアホには災厄の怨霊でも取り憑いているのだろうか。

いや、もう既にバカの怨霊が憑いてるからムダか…


兎にも角にもあたしのおかげで爆発は防がれた。

しかし、ヅラ兄ィとエリー、その仲間達が皆揃って姿を消している。

残ったのは、あたしと一番隊のみとなってしまった。


あのクソ兄貴が…あたしをダシにして逃げやがったな…!!


形容しがたい、しかし嫌な部類に入るオーラを醸し出した総兄ィが、黙って手錠をあたしの両手首にかけた。

第八百五十九訓 サンタさんはクリスマスに超働く→←第八百五十七訓 サンタコスは可愛い彼女に着てほしい



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作者名:ミサ | 作成日時:2018年6月2日 23時

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