第八百五十四訓 猫もいいけど犬もいい ページ18
ポン菓子でも作ったのか、と思うほど軽快な音と共に、煙幕が出る。
超至近距離で発生した煙に、あたしは思わず咳込んだ。
新八「げほっ!ちょ、何なんですかコレ!」
時雪「お登勢さん換気を!小さい窓でお願いします!!」
煙を吸わないよう、トッキーはハンカチを取り出して鼻と口に当てる。
銀はもちろんハンカチを持ち歩いていないため、手でその代わりをした。
銀時「バカヤロー、そんなんで充分な換気ができるわけねーだろ!!俺が扉開けるから…」
時雪「ぎ、銀時さん!!そっち行っちゃダメです!!」
銀時「は?」
その時、あたしの足に何かが激突して、何かが倒れこんできた。
銀時「うぉわっ!?」
声からして倒れてきたのは銀か。
ドサ、とダイレクトに重みがのしかかってきて、ぐえっと小さく吐き出す。
しかし銀は、あたしが下敷きになったことに気付かない。しばいたろかコノヤロー。
銀時「痛つ…一体何なんだよオイ…ん?」
銀が起き上がろうと手をつく。
ーーが、手はあたしの身体の、しかも胸の上に置かれた。
しかもあろうことか、奴はあたしの胸をそのまま握りやがった。
A「っひゃ!?」
銀時「………は?」
じわりと、肌と肌が直接触れ合うような感覚。
…ん?肌と肌が、直接触れ合う?
目を開けた銀と視線が交差する。
チラリと視線を下に向けると…
生まれたままの姿であたしは床に転がってた。
A「っ、きゃあああああああああああ!!」
そこから先の事はあまり覚えてない。
********
お登勢「アンタねぇ、いくら兄妹みたいに育ったからって、世の中にゃやっていいことと悪いことがあんだよ!!ったく、こんなだから私は心配だったんだィ!!いつかアンタらが越えちゃいけない一線ってものを越えるんじゃないかってね!!」
キャサリン「マァ、イツカヤルトハ思ッテマシタヨ」
神楽「銀ちゃんサイテーアル!Aちゃんがかわいそうネ!」
たま「A様から深いショックを計測しました。大丈夫ですか志乃様」
A「ぅう…ぐすっ」
店の床の上で正座する銀。その体は全身ボロボロ。
その70%は目の前で仁王立ちしているバーさんにやられたものだけど。
被害者のあたしは、バーさんから小さい古着の着物を借り、神楽とたまさんに慰めてもらった。
ちなみに何故かジョウとトッキー、師匠も正座させられていた。
第八百五十五訓 一番怖いのはバーさんの説教→←第八百五十三訓 科学史はめちゃくちゃ面白い(確信)
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作者名:ミサ | 作成日時:2018年6月2日 23時