第四百四十二訓 世の中には知らない方がいいこともある【柳生篇15】 ページ28
屋敷の奥に進むと、新八と近藤さんの背中が見えた。
さらにその前の襖に凭れかかるように、総兄ィと西野が倒れている。二人は気を失っているようだった。
近藤さんが総兄ィを抱き起こし、必死に呼びかけるが、何の反応も示さない。
近藤「………許せねェ。絶対許せねェェェェ！！ここまでやる必要あんのかよォ！！皿割ったら終わりじゃねーのかよ！奴ら…人を痛ぶんのを楽しんでるとしか思えねェ！」
怒りのあまり、近藤さんが叫ぶ。
あたしもつい先程南戸を倒してきたが、アレはどちらかといえばあいつが弱過ぎただけ。
真選組の中でも最強と謳われる総兄ィが、こうもやられるとは思いもよらなかった。
ふと、あたしの爪先にコツンと何かが当たる。そこには、携帯が落ちていた。
それを拾い上げ、何か証拠が無いかと写真を見てみる。あたしの様子に気付いた新八も、背中越しに画面を見つめた。
北大路、西野、南戸が写った写真の次。
血を流して倒れる西野と総兄ィを足蹴に、神楽が勝ち誇った笑みを浮かべていた。
あたし達は思わず絶句した。
その後ろで、近藤さんが未だに怒りを煮え立たせていた。
近藤「チクショオオ一体誰なんだ、こんな酷い真似した奴はァァ！！」
新八は不意にあたしの手から携帯を奪い取ると、それをめちゃくちゃに踏んで粉砕した。
近藤「総悟ォ、お前の仇は絶対俺がとってやる！なっ、新八君！Aちゃん！」
新八「チキショーー！！沖田さんやったの誰だコルァァァ！！皆目見当つかねーよ！！見つけたらマジブッ殺してやんよ！！」
A「……」
とても言えなかった。よもや沖田をやった犯人が、万事屋の看板娘だなんて。
あたしは頭を抱えて、必死に先程の写真を忘れようとした。
新八が叫んだ勢いで次々と奥の襖を近藤さんと共に開けていく。
ついに反対側の庭に繋がる部屋へ辿り着くと、そこではトシ兄ィと北大路が、何故か食事をしていた。
新八「あ、スイマセンお食事中」
近藤「間違えました」
二人が襖を閉めようとするのを止め、あたしが力一杯襖を解放した。
A「違ーだろ！！何やってんだてめーらァァァ！！」
敵と食事をする二人に、思いっきりツッコんだ。
第四百四十三訓 何でもかんでも多すぎると気持ち悪い【柳生篇16】→←第四百四十一訓 意外な人が並ならぬ実力を持ってたりする【柳生篇14】
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ミサ(プロフ) - 椿さん» いえいえ、こちらこそどうぞよろしくお願いします（＾∇＾） (2019年2月20日 0時) (
レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ミサさん» よかったです！毎朝日替わり銀狼に励まされ学校に行っているので「感想を書きたい、でも何度も書いたら迷惑かも...」と、感想を書くことを敬遠していたので嬉しいです！暇が無くても読みふけります笑 (2019年2月20日 0時) (レス) id: 53b466e5ca (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます！とても嬉しいです！感想を頂けることはやはり自分にとって励みになりますし、こんな私の作品を好きだと言って頂けることを直に感じられるので、迷惑だなんて思いません！こんな小説ですが、これからも暇潰し程度に楽しんで頂けたらと思います！ (2019年2月20日 0時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - いつも読ませてもらってます！やはりミサさんの小説は面白い...笑 一つ質問なのですが、私感想これからも書いていきたいと思っているのですが迷惑ではないでしょうか...？ (2019年2月20日 0時) (レス) id: 53b466e5ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2017年8月22日 19時
