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第四百三十五訓 一番槍は大抵損な役回り【柳生篇8】 ページ21

俯く新八の隣を、通り過ぎる影が三つある。銀時とA、神楽だ。


神楽「銀ちゃん、Aちゃん。アネゴがホントにあのチビ助に惚れてたらどうなるネ。私達、完全に悪役アル」

A「悪役にゃ慣れてるでしょ。誰かの邪魔して、しっちゃかめっちゃかに掻き回すのもね」

銀時「新八、覚えとけよ。俺達ゃ正義の味方でもてめーのネーちゃんの味方でもねェよ。てめーの味方だ」


三人は、肩を並べて奥へと進んでいく。金属バットを腰に挿して、Aは大股で歩いていった。

********

Aside

しかし、乗り込んだのはいいものの、あたし達はこの柳生家のめちゃくちゃ広い敷地のことを何一つ知らない。

どこに行けば姐さんを見つけ出せるのかも、九兵衛さんと会えるのかもわからない。
なので、あたし達は直進した先にある建物に向かった。


扉を、一番槍として神楽が開ける。次の瞬間、生卵を乗せたご飯が神楽に降っかかった。

その有様を見て、相変わらずのポーカーフェイスで総兄ィが言う。


沖田「オイチャイナ、股から卵垂れてるぜィ。排 卵日か?」


不意に神楽が総兄ィの顔を掴み、思いっきり投げ飛ばす。
それを見て、トシ兄ィは「今のは総悟が悪い」と納得するように言っていた。


A「ねェ銀、排 卵日って何?」

銀時「テメーは保健の勉強をしろバカ」


くいくいと袖を引っ張って尋ねると、銀はあたしを見向きもせず、一蹴した。

後頭部を摩って起き上がった総兄ィに、刀が三本向けられる。
中には食事をしていた四人の男がいて、そのリーダーらしき長髪の男が、前に進み出た。


「いやァよく来てくれましたね、道場破りさん。天下の柳生流にたった七人で乗り込んでくるとは…いやはや、大した度胸」


その男が、口角を上げる。


「しかし、快進撃もここまで。我等柳生家の守護を司る」

北大路「北大路斎」

南戸「南戸粋」

西野「西野摑」

東城「東城歩。柳生四天王と対峙したからには、ここから生きて出られると思いますな」


どうやら、ご丁寧に一人一人挨拶をしてくれたらしい。
それほどの余裕があるということかそれとも。

あたしは腕組みをして、東城とやらを睨んだ。

第四百三十六訓 昨日の敵が今日の友になる確率は低い【柳生篇9】→←第四百三十四訓 涙で赤飯の味はしょっぱくなる【柳生篇7】



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ミサ(プロフ) - 椿さん» いえいえ、こちらこそどうぞよろしくお願いします(^∇^) (2019年2月20日 0時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ミサさん» よかったです!毎朝日替わり銀狼に励まされ学校に行っているので「感想を書きたい、でも何度も書いたら迷惑かも...」と、感想を書くことを敬遠していたので嬉しいです!暇が無くても読みふけります笑 (2019年2月20日 0時) (レス) id: 53b466e5ca (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます!とても嬉しいです!感想を頂けることはやはり自分にとって励みになりますし、こんな私の作品を好きだと言って頂けることを直に感じられるので、迷惑だなんて思いません!こんな小説ですが、これからも暇潰し程度に楽しんで頂けたらと思います! (2019年2月20日 0時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - いつも読ませてもらってます!やはりミサさんの小説は面白い...笑 一つ質問なのですが、私感想これからも書いていきたいと思っているのですが迷惑ではないでしょうか...? (2019年2月20日 0時) (レス) id: 53b466e5ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミサ | 作成日時:2017年8月22日 19時

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