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第三百六十三訓 背後にいきなり人が現れるとビビる【紅桜篇25】 ページ41

Aside

屯所を出たあたしは、偶然どこかへ疾走する新八を見かけて後をつけていた。

新八は何故か港まで来て、しかも辺りの様子を伺うように慎重に進む。
あたしは彼の背後にコソッと回り込み、耳元で囁いた。


A「何してるの、新八」

新八「…うわあんむぐっ!!」


予想通り悲鳴を上げようとした新八の口を、咄嗟に手で塞ぐ。


A「バカ。連中にバレるよ」

新八「!?」


新八があたしに気づいたのを見て、そっと手を離した。


新八「Aちゃん…だ、大丈夫なの?怪我は…」

A「大丈夫だ、問題ない」

新八「ていうか何その白い着物。幽霊?アレ?Aちゃん足ある?」

A「あるわボケ。で、何してるの?こんな所で」


新八と同様に身を隠すようにしゃがみ込み、尋ねる。


新八「実は…昨日から、神楽ちゃんと時雪さんが帰ってこなくて…今朝、定春だけが帰ってきて、こんな紙切れを…」


新八はあたしに、雨に濡れて少し滲んだ紙を見せた。それを一瞥して、埠頭に泊まる船を見やる。


A「なるほど、二人はあの船の中か」

新八「…多分ね。オマケにあの船、鬼兵隊っていう…テロリストグループの船らしいんだ」

A「っ…あーあ、マジで厄介な事になっちまって」


状況を大方把握して、壁からチラリと顔を出して、港に泊まる船を見やった。
しかし、船の周りには見張りの浪士がたくさんいた。


A「一筋縄では忍び込めないらしいね」

新八「ていうかAちゃん、バットは?」

A「失くした」

新八「ウソでしょ!?ちょっ、大丈夫なの!?」

A「平気。だと思う」

新八「そんな、どうしよ…ん!?」

A「?」


新八の反応に気づいて、あたしも外を覗き込む。
浪士達の中に、ペンギンみたいな顔をした和装ロン毛が混じっていた。


ーー何か変なのいるぅぅ!!


あたし達は叫びたかったが、お互いの口を塞ぎ、それを阻止する。

あ…危ねぇ危ねぇ。

第三百六十四訓 エリザベス先輩ィィイイイ!!【紅桜篇26】→←第三百六十二訓 愛情と自分勝手は紙一重【紅桜篇24】



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ミリア - すごく気に入った作品で面白かったですもし他の作品を作る予定なら銀魂の作品でアニメKかリボーンの世界にトリップか転生した銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけてがんばてください。応援してます。 (2017年8月9日 18時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミサ | 作成日時:2017年7月7日 0時

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