第三百六十二訓 愛情と自分勝手は紙一重【紅桜篇24】 ページ40
時雪「がっ…か、は…っ」
杉浦「ふざけてるのかい？女顔くん。お前ごときが、Aを幸せに出来ると？
笑わせるにも程がある！！お前は"俺達"人斬りの血を甘く見過ぎている！！
お前はまだ覚醒もしていないAを見ていただけだから、そんな甘っちょろい事が言えるんだろーが…あいつは、歴代最高の人斬りになる。そうなれる素質がある。
何せ、あの女(ひと)の一人娘なんだから！あいつが人斬りになるのは、生まれる前からの運命(さだめ)だったんだ！！」
時雪「…っぁ、く……ハァッ！！げほっ、ごほごほっ…」
ようやく杉浦の手から解放された時雪は、咳き込みながら呼吸をした。
杉浦は興奮しているのか、手がブルブル震えている。
杉浦「まぁ、長々と君に関係ない事まで喋っちまったが…とにかく、Aはこちら側の人間なんだ。君達とは住む世界が違うんだよ。だから、あの娘の事は諦めろ」
杉浦はそれだけ言い捨てると、咳き込む時雪に背を向けて部屋を出て行った。
その外で、高杉が壁に寄りかかっていた。
杉浦「！」
高杉「随分と荒ぶってたな。お前にしては珍しい」
杉浦「あら〜。もしかして全部外に聞こえちゃってました？や〜だ〜」
いつものようにふざけた笑みを浮かべる彼に、煙を吐いた高杉が釘をさすように言う。
高杉「だが、程々にしろよ？もし銀時や桂に勘付かれたら、面倒な事になる」
杉浦「大丈夫ですよ、バレませんって。だって俺、あれからめちゃくちゃ変わったじゃないですか。見た目も性格も」
高杉「根本的な所は変わってないがな。敢えてどことは言わねーが」
杉浦「ククッ。違いないっすね」
杉浦は怪しく笑ってから、高杉と同じように壁に凭れかかった。
杉浦「そーいや、聞いてたんですよね？高杉さん。なら、あいつが言ってた事も聞きました？」
高杉「ああ。Aを嫁にするとか何とか」
杉浦「ふざけた話ですよねー。ま、そんなことさせませんけど」
高杉「俺も奴みてーな脆弱な男に、Aを渡すつもりはねェよ」
高杉は鼻で笑って、杉浦の横顔を見た。
高杉「だが、殺すに値しねー。そーだろ？杉浦」
杉浦「はい。あの野郎はAと深く繋がってるんです。あいつを利用すればAをおびき出せる可能性だってあるし、場合によっちゃ人質としても使える。こんないい手駒は無いっすよ、高杉さん…」
杉浦も高杉を見つめ、人の良さそうな笑顔を浮かべた。
第三百六十三訓 背後にいきなり人が現れるとビビる【紅桜篇25】→←第三百六十一訓 アメとムチと嘘は使いよう【紅桜篇23】
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ミリア - すごく気に入った作品で面白かったですもし他の作品を作る予定なら銀魂の作品でアニメKかリボーンの世界にトリップか転生した銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけてがんばてください。応援してます。 (2017年8月9日 18時) (
レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2017年7月7日 0時
