第三百四十五訓 人間とは汚い生き物【紅桜篇7】 ページ23
一気に冷えた空気。
何とかしなくては、本当に新八くんがミンチにされる。そう思った俺は、彼らの間に割って入った。
時雪「と、とにかくここは二手に分かれよう。俺と神楽ちゃんは、定春と一緒に桂さんの行方を。新八くんはエリザベスと一緒に辻斬りの方を調べてくれ」
時雪は神楽ちゃんと定春を促し、新八くんを残して橋から離れていった。
…ごめんね新八くん。俺、かなり汚い人間だ。
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Aside
紅桜捜索を頼まれたあたし達は、あちこちの質屋に行って探してみたが、全く見つからなかった。
駄菓子屋の前のベンチで一休みしながら、あたしはぐーっと伸びをする。
A「見つからないねぇ、妖刀」
銀時「だな〜。どこもかしこも見当たらねェ。ったく、最近の品揃えはどーなってんだよ。時代はなァ、既に通販で妖刀買えるようになるまで進んでんだぞ」
A「銀のヤツは紛い物じゃん」
銀時「紛い物でも本人が名刀と思ってりゃ名刀なんだよ」
駄菓子屋で買ったラムネの瓶を開けて、二人一緒にぐいっと呷る。
一息吐いたあたしはふと、聞いた話を思い出した。
A「そういえば、最近ここらで辻斬りが流行ってんだってね。なんか、遠目でその辻斬りを見た奴がいたらしいんだけど。そいつが持ってる刀、刀というより生き物みたいだったって話だよ」
銀時「へェ〜」
一気にラムネを飲み干した銀が、興味なさそうにベンチに凭れる。
A「もしかしたら…それじゃない？妖刀って」
銀時「どーだろーな…ま、でも調べてみる価値はありそうだな」
銀はベンチから立ち上がって、ボリボリと頭を掻く。
彼の背中を追って、あたしも立ち上がり、走り出した。
＊＊＊＊＊＊＊＊
それからあたし達は、辻斬りがよく出没するという、橋の前の路地裏に置いてある、ゴミバケツに身を隠した。長いな、コレ。
銀時「オイA、お前何でこんな狭い所に無理やり入ろうとするんだ」
A「そこまで狭くないって。大丈夫大丈夫」
銀時「どこがだよ！！お前は大丈夫かもしれねーがなァ、こっちは窮屈で仕方ねーんだよ！！」
そう。あたし達は一つのゴミバケツの中に入っているのだ。
銀がゴミバケツの底に胡座をかいて座り、その上にあたしが座っている状態だ。
しかもかなり狭いため、距離がもう近いことこの上ない。相手の顔が文字通り、目と鼻の先にある。
第三百四十六訓 シスコンは度が過ぎると気持ち悪い【紅桜篇8】→←第三百四十四訓 人はいきなり豹変する【紅桜篇6】
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ミリア - すごく気に入った作品で面白かったですもし他の作品を作る予定なら銀魂の作品でアニメKかリボーンの世界にトリップか転生した銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけてがんばてください。応援してます。 (2017年8月9日 18時) (
レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサ | 作成日時：2017年7月7日 0時
