第百十一訓 類は友を呼ぶ ページ21
Noside
丑の刻、三丁目の工場裏。
キャサリンはクリカンの言う通り、そこへ赴いた。そこにはクリカンの他に、仲間の服部と柏谷がいた。
キャサリンは決意を固めたような表情で、彼らに歩み寄る。
クリカン「来たか、キャサリン。そーだよ、その目が見たかった。キャッツパンチここに再結成だ」
しかし、キャサリンは彼らの前で土下座をした。
クリカン「何のマネだ」
キャサリン「悪イケド、モウ盗ミハ出来ナイ。勘弁シテクダサイ」
クリカン「あ"あ"?何言ってんだ。てめェババアがどーなってもいい…」
クリカンが言い切る前に、キャサリンはクリカンを鋭く睨み据える。それに、クリカンは押し黙ってしまった。
キャサリン「アノ人ニダケハ、手ヲ出サナイデクダサイ。ソノ代ワリ私ヲ煮ルナリ焼クナリ、好キニシテイイ」
土下座を続けるキャサリンに苛立ったクリカンは、彼女を蹴り上げた。
クリカン「上等だ、このクソアマァ!!いつまでもいいコぶりやがって!!てめーも俺らと同じ穴のムジナだろーがよ!今更堅気になんて戻れるかァ!!ケチなコソ泥が夢見てんじゃねーよ!!」
クリカンはキャサリンをめちゃくちゃに蹴りまくる。そして、彼女の髪を掴みボロボロの顔を上げさせた。
クリカン「一度泥につかった奴はなァ、一生泥の道歩いていくしかねーのよ。オイ服部、刀貸せェ!!このアマ耳切り取ってただの団地妻にしてやらァ!!」
「させっかよアホ」
女の声が聞こえてきたと思った次の瞬間、クリカンの目の前を刃が通り過ぎる。
クリカンは思わずキャサリンから手を離して、尻餅をついた。
クリカン「うぉぉぉぉぉ!?」
「オイオイ、こんな夜中に婦女暴行かイ?なんか楽しそーやなァ」
再び女の声が聞こえる。そして、クリカンの胸倉が急に誰かに掴まれた。
手の主は布で顔を隠していて、誰かはわからない。しかし、その奥で確かにニヤリと笑った。
「ウチも混ぜろや」
クリカン「なっ…何だてめー」
「何だはこっちの台詞や。アンタらこそこんな夜中に何してはるん?」
クリカンは胸倉を掴まれながらも、彼女に言葉を返す。女は口角を上げたまま、手を握り締めた。
その手には、メリケンサックがはめられている。
「アンタら知っとぉ?女に暴力振るう男はなァ、女に殺られんねん…でッ!!」
ボグシャとかなり痛々しい音が、夜のかぶき町に響き渡る。
クリカンはそのまま吹っ飛ばされ、倒れた。
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ミサ(プロフ) - ありがとうございます!最近ようやく復活しました、ミサです!これからまた頑張りますので長い目でお付き合い頂けると幸いです。よろしくお願いします! (2018年2月20日 0時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
禾織 - タイトルに惹かれて読み始めました! とても面白いと思います。応援しています。 (2018年1月5日 19時) (レス) id: c017808074 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - すごく気に入った作品で面白かったですもし他の作品を作る予定なら銀魂の作品でアニメKかリボーンの世界にトリップか転生した銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけ更新頑張ってください応援してます。 (2017年8月9日 16時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサ | 作成日時:2017年3月19日 0時