銀狼【銀魂】1

第十二訓 無免許運転は絶対しちゃいけません ページ13

役人を全員まとめて後部座席にブチ込み、晴れて運転席に座ったあたしは、アクセルを踏んで銀の原チャリに追いつかせる。


A「銀！新八！殴り込み行くよ」

銀時「おっ。気が利くねー」

新八「オイ！！何役人普通に脅してんだよ！！うわああああ！？」


助手席の窓からパトカー内に転がり込んだ二人が所定の位置に着くのを見て、アクセル全開で船に向かう。


新八「ちょっ、ちょっと待って！！志乃ちゃん免許持ってるの！？」

A「…オラァてめーら！！突っ込むぞォォ！！捕まれェェェェェ！！」

新八「今の沈黙は何だったんだああああああああああああ！！」


新八の悲鳴を完璧に聞き流し、スピードを上げたパトカーは、船に突っ込んだ。

ちょうどそこにはお妙だけでなくあのキノコがいるらしく、声が聞こえた。

あたしは思わずガッツポーズをした。
スゲェ！私天才じゃん！


キノコ「アカンで、コレパトカーやん！！役人が嗅ぎつけて来よったか！！」

A「なワケないでしょ。ただのレンタカーだっつーの」

銀時「どーも万事屋でーす」

新八「姉上ェ！！まだパンツは履いていますか！！」


ここで登場救世主。木刀と金属バットを肩に置き、戦闘モード。

やはり、殴り込みというのははカッコよくやればやるほど、それっぽく見えるものだ。


お妙「…新ちゃん！！」

キノコ「おのれら何さらしてくれとんじゃー！！」

新八「姉上返してもらいに来た」

キノコ「アホかァァ！！どいつもこいつももう遅いゆーのが分からんかァ！！新八お前、こんな真似さらして道場タダですまんで！！」

新八「道場なんて知ったこっちゃないね。僕は姉上がいつも笑ってる道場が好きなんだ。姉上の泣き顔見るくらいなら、あんな道場いらない」

お妙「新ちゃん…」


きっぱりと言い切った新八には、大切なものを護るという決意の光が宿っていた。

たった一日でここまで逞しくなったもんだ。成長した彼を見て、フッと口元が綻んだ。

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無免許運転は絶対にしてはいけません。

ミサ

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