第十訓 ハゲとスキンヘッドの違いは一目見てもあまりわからない ページ11
お妙がキノコに連れていかれてから、新八は八つ当たりのように木刀を振っていた。
新八「んだよチキショー!!バカ姉貴がよォォ!!父ちゃん父ちゃんってあのハゲが何してくれたってよ。たまにオセロやってくれたぐらいじゃねーか!!」
銀時「父ちゃんハゲてたのか」
A「銀、今時の若者はスキンヘッドと言うんだよ」
新八「いや、精神的にハゲて…ってアンタらまだいたんですか!!てゆーかスキンヘッドとハゲは違うわ!!スキンヘッドは髪を剃るけど、ハゲは自然と髪が抜けるんだよ!!しかも人ん家で何本格的なクッキングに挑戦してんの!!」
新八のツッコミを完全に聞き流し、銀はショートケーキワンホールを、あたしは広島風お好み焼きを一枚焼いていた。
ちょ、うるさいなぁ。ひっくり返すの結構大変なのに。
銀時「いや、定期的に甘いもの食わねーとダメなんだ俺」
A「念のため言っとくけどアンタの分なんて焼いてないから」
新八「だったらもっとお手軽なもの作れや!!あと要らんわ!!」
ケーキとお好み焼きを作り終えたあたしらは、新八と一緒に机を囲む。
ふと、銀が新八に尋ねた。
銀時「…ねーちゃん追わなくていいのか」
新八「…知らないっスよ。自分で決めて行ったんだから」
A「おやおや、冷たい奴だね〜」
新八「うるさいです。…姉上もやっぱ、父上の娘だな。そっくりだ。父上も義理だの人情だの、そんな事ばっか言ってるお人好しで、そこをつけこまれ、友人に借金しょいこまされてのたれ死んだ」
新八の話を黙って聞く。
新八「どうしてあんなにみんな不器用かな。僕は綺麗事並べてのたれ死ぬのは御免ですよ。今の時代、そんなの持ってたって邪魔なだけだ。僕はもっと器用に生き延びてやる」
A「ふーん…あ、そ。でもさァ…あたしにはとても、アンタが器用だなんて思えないんだけどなァ」
新八は涙を堪えていたのだ。
やっぱ、姉ちゃんが大事なんだな…
ニッと笑って、最後の一口を食べる。
A「アンタもお姉さんも、似た者同士だねェ。あたしそーゆー人間、好きだよ」
お好み焼きとケーキを食べ終わって、立ち上がった。
A「侍が動くのに理屈なんて要らないよ」
銀時「そこに護りてェもんがあるなら、剣を抜きゃいい。…姉ちゃんは好きか?」
銀の言葉に、新八は涙を流しながらも、確かに頷いた。
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ミサ(プロフ) - ありがとうございます!これからも頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。他の作品ですか。そうですねぇ、また検討してみたいです。ありがとうございました! (2017年10月7日 14時) (レス) id: a8a88a74d7 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - すごく気に入った作品ですごく面白かったですもし他の作品を作る予定なら銀魂の作品で銀時か高杉の姉か妹の作品でアニメKかリボーンの世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも更新頑張ってください応援してます。 (2017年8月8日 18時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサ | 作成日時:2017年3月15日 13時