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○そして、その熱はまだ続いていて。
あれから彼と、互いの時間が合えばヴァーテクスをプレイしている。その腕前もやはり自分の期待を応えてくれるもので、一緒にやっていて面白いし、互いに切磋琢磨して成長していく感じが凄く楽しい。何だろう、戦友と言うのはきっとこんな感じなのだろうか。
彼のゲームセンスは光るものがあるし、彼からまだまだ教わることもあると思う。
最初はただ、地元のゲームセンターが閉店してしまったから、次にあの場所を選んだだけなのに。其処で偶然見かけただけなのに。
自分は別にそれで話しかけようとはしなかったけれど、彼は違った。彼は歩み寄ってきてくれて、純粋に仲良くなりたいと思ってくれていた。
改めて、彼の凄さが分かった。だから周りから人気なのも、彼の周りに人が集まるのも分かる気がした。後で冷静に考えて、やはり自分と彼は違う人間なんだなとも思った。
未だにこれが夢なんじゃないかとふと思うことがある——。
「……ほら、駅前のゲーセンあるじゃん？ 私今、其処によく行ってるんだけど、鳥井君もよく友達と行っててね。で、それでゲーム好きなの？ って鳥井君から聞かれて、それからって感じ」
そう説明すれば目の前の彼女がああ、と頬張りながら納得した声を上げた。彼女はAが重度なゲーム好きなことを理解している一人なのだ。
それから少しだけ彼のことを話し、彼もまたゲーマーの一人だと言うことを説明すると彼女は少し呆れたように笑ってみせた。
「なるほど。そりゃあ仲良くなるわな。まあでも良かったじゃん？ そういう友達増えてさ。あんた前から欲しがってたじゃん」
「う、うん。それはそうだけど……」
予想外すぎてびっくりした。
そう正直な気持ちを伝えると彼女は軽く笑った。
「あ。ゾム君と仲良くなったことはアミにはバレないようにした方がいいよ」
「え、何で？」
「あいつゾム君狙ってるから」
彼女が少し前のめりになって小声で教えてくれたことにAは目を見開いた。そして「ええ……」と困惑の声を上げる。
バレたら面倒なことになるぞー。そう言う彼女はこの状況を楽しんでいるように、悪い笑みを浮かべている。
一体どうやって気を付ければいいんだ。
悩みが一つ増えたことにAは眉間に深く皺を刻んだ。
○
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抹茶ちよこ(プロフ) - 瑞稀さん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けてとても嬉しいです！これからもどうぞ温かい目で見てやって下さい。ありがとうございます！ (2022年4月17日 12時) (
レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うわぁ〜〜！！本当に面白いです！！まさかのライバル？！誰なんだ…続きも楽しみにしてます！ (2022年4月15日 0時) (レス) @page39 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2022年3月14日 15時
