愛の牢獄IV【白布賢二郎】

＊ ページ3

美沙side





・回想・





白布と付き合っても、バレーで毎日忙しいし
帰りに一緒に帰るくらいだった。




やっと白布の家に行けた時には
本当に嬉しかった。




美沙「白布…っ//」




ベッドの前に座り、白布にもたれかかるように腕を絡める。




白布「……ん？」





こっちを見て微笑んでくれる。彼女だから、それなりには大事にしてもらってた。





でも、何か足りなかった…





白布は私に興味がなかった。





いつも「うん」とか「そうなんだ」みたいな
相槌ばっかで会話は弾まない。






白布「暗くなってきたし、送るよ」





美沙「…うん」





こうして二人きりになっても
キスすらしてくれないんだ…。




プリクラ撮って、手を繋いだくらい。
それだけでも嬉しかったけど。




・





・





それから、ある日突然フラれた。





「大会近いから、集中したい」
っていう平凡な言い訳で。




めっちゃ泣いた。




白布は、ああいう冷めた人なんだって友達にも励まされた。




私以外にもう彼女なんて作らないと思ってた。





でも違った……




「白布〜
Aちゃんとお泊りしてたってマジ？」




「えっちした！？ゴムちゃんとした！？」




白布「関係ないだろ…」





「はっ！？マジで抱いたの！？
お前いいなー！！」




美沙「………。」





「男子達ってほんとあーゆー話ばっかだわ。
美沙、気にすんなよ！」





美沙「気にしてねぇわ！」





友達は沢山いる。クラスでも目立つ方。





なのに私は、あの子に敵わない。





・

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