愛の牢獄IV【白布賢二郎】

＊ ページ15

及川side





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岩泉「及川…いきなり電話してきて何の用だ…？」





岩ちゃんは朝っぱらから電話されてイライラしたような口調だった。




及川「高校時代さ、Aが突然白布君と別れてから、白鳥沢の奴らが頑なに俺とAを会わせないって言ってたじゃん？」





まるで何かを隠すかのように。





岩泉「あー…それはお前が手ぇ出さないようにだろ」





及川「それもあるだろうけど！！

…A、PTSDだったらしいよ。
白布君との事があまりにトラウマだったから、記憶無くなっちゃったんだってさ。」





岩泉「は？んな話信じられるかよ。」





及川「それがホントなんだよね。A、今は瀬見君と付き合ってるって。瀬見君に聞いた。」





岩泉「はぁ？…仮にそうだとしても、もう暴力されてないならいいんじゃねえの？」





及川「良くないよ。だってさ、Aがもしも白布君の事思い出したらどーすんの！？

また繰り返しになるよ！」






岩泉「お前…そんなだから毎回彼女にフられんだろ。いい加減Aの保護者面すんのやめろ。

あいつだってもう、そんな過去の事乗り越えて次に進んでんだ。」






そうかもしれないけど…






及川「ほっとけないんだよ…」








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