所有物 ページ9
白布side
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「白布君!もし良かったらクラスメイト数人でご飯食べるんだけど、白布君もどうかな?///
白布君と色々話してみたいなぁ。」
すらっとした長い手足に整った顔。
自信満々な態度の、所謂モテる同期の女子。
自分は綺麗だって自覚してんだろうな、この子。
白布「ああ、ごめん。
彼女が家で待ってるから帰らないと。」
「え…白布君、彼女いるの?」
白布「そうだけど。」
あからさまに冷たい態度をとった。
はっきり言って、A以外から向けられる好意は迷惑でしかない。
「じゃあ明日とか…折角だし、皆んなで飲み会とか…」
白布「俺、予定あるからやめとくよ。」
鞄を持ってその場を足早に立ち去った。
一ミリも興味は無いし、ただ単に面倒くせぇ。
Aに会いたくて実習後はいつも直帰だった。
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白布「ただいま。」
家に帰ると、Aが机に突っ伏して眠っていた。
サラサラした髪の毛にそっとキスをする。
白布「A」
『ん……』
白布「帰ったよ。」
『!…おかえりなさい。』
そう言って微笑むA。
少し元気が無いように見える。
白布「何かあった?」
『えっ』
動揺したように瞳が揺れて
すぐに様子がおかしいと気付いた。
白布「今日…大学午前で終わったんだろ。
どこで何してたの?」
『えっと……近くの定食屋さんで、一人でご飯食べて…帰ってきた。』
白布「その割には俺が帰ったかどうかLINEした時、返事遅かったよな?」
『…課題があったから。』
Aが何か動揺しているように見える
…勘繰りすぎか?
白布「まあ、いいや。」
それにしても痣だらけだな…。
まあ、Aには心配してくるような友達もいないだろうし、別にいいけど。
『賢ちゃん…私、大学辛い。』
白布「…どうした?何かあったの?」
泣きそうになるAを抱き締める。
『私、皆んなに嫌われてるの…っ…』
思わず頬が緩んだ。
白布「大丈夫…俺がいればいいじゃん。
何があっても、お前の味方だよ。」
『うん…。』
Aは
俺以外と関わる必要なんかない。
俺だけのものでいればいい。
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Sally - すき (2022年9月29日 4時) (レス) @page26 id: f661e07910 (このIDを非表示/違反報告)
stgy - 『信…くん……』 終わり 私:グハッt (2021年6月28日 21時) (レス) id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 赤ずきんさんの、小説一番好きです!応援してます! (2020年12月7日 22時) (レス) id: 1246f5d2cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤ずきん | 作成日時:2020年8月9日 0時