あの人 ページ7
Aside
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「あら、信介君お友達かい?可愛いお嬢さんだね。」
奥から、ここの店長さんらしき優しそうな年配の女性が出てきた。
北「はい。高校ん時の後輩です。」
「なら今日はもう上がっていいわよ。
信介君いつも頑張ってるからねえ。
折角だし、二人でご飯食べればいいじゃない。」
北「え…」
・
・
静かな店内。
向かい合わせに座る信君をチラッと見ると
目が合ってしまった。
慌てて視線を逸らす。
相変わらず綺麗な顔…。
でも、昔より大人っぽい。
『し、信君…バイトしてたんだね。
ほんと、久しぶりだね〜!』
我ながら白々しい。
だって、別れた信君と…まともに喋れないよ。
_____俺は、別れたら後悔すると思うわ。
あの時の信君の言葉と、寂しそうな表情がふと脳裏に浮かんで胸が痛んだ。
本当はあの時、別れたくなかった。
でもまだ17歳だった私にとって
遠距離は簡単じゃなかった。
そして自分のことしか見えていなかった。
北「その痣…何や。」
『えっ?あ……ぶつけちゃって。
私ってぼけっとしてるからそれで…』
北「誰にやられたん。」
信君が真剣な眼差しで私を見つめる。
『……ごめん。』
信君の前で…嘘はつけない。
北「なあ、この後時間あるか。」
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Sally - すき (2022年9月29日 4時) (レス) @page26 id: f661e07910 (このIDを非表示/違反報告)
stgy - 『信…くん……』 終わり 私:グハッt (2021年6月28日 21時) (レス) id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 赤ずきんさんの、小説一番好きです!応援してます! (2020年12月7日 22時) (レス) id: 1246f5d2cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤ずきん | 作成日時:2020年8月9日 0時