花の令嬢は平穏に生きたいのです。＃４

episode６ ページ6

音side

遠くから、麻美と京子の声が聞こえてくる。


「なんで愛莉さんとAさんが音と?!」


「愛莉さんとAさんに近づけるんなら友達やめなきゃ良かった〜…、」


「ほんとよ…、」


みんなが羨むのもわからなく無い。


愛莉さんも、Aもとてつもない美少女だもん


ほんのり香るバニラの香り。


こんなに近くで見ても毛穴もなくて、まつげも長いし、唇もぷるっぷるで。



きっと美少女ってこういう人を言うんだろうな…



「なぁに？愛莉のこと見つめちゃって」


なんでこんな子が私なんかと友達に…？



……怪しい。



「なに？なんか付いてる？」



「もう愛莉ったら、何も無いわよ。それより音？それ、なに？」


Aが指したのも、水筒。



「これはね、水筒って言って、水を持ち運ぶための道具なの」


「…現代って画期的なのね…、」


Aも、今でこそちょっと抜けてるってのがわかったけど、もともとカンは鋭いみたいだし、愛莉さんのこと気づかないのは…、



…やっぱりちょっと天然？

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