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episode41 ページ41

司side


「…ったく…無茶しやがって…っ」


家に帰ってきたAは、家を出た時とは随分違っていて、使用人含め道明寺家全体が不安に駆られた

あの時に、似ていて。



急いで医者を呼んで診察させ、返ってきた言葉はただ「大丈夫だ」の一言。その言葉にこれほどの安心感を覚えたのも久しぶりだ。


どうしても急用で抜けれなかった俺の代わりに探しに行ってくれた天馬に電話をかけ、後日礼を言いに行くとだけ伝え、今に至る。


そういえば、その時天馬から渡された壊れたペンダントを直さないと…なんて思いつつもこんなもの壊してしまいたいって思う自分もいた。


「Aちゃん。見つかってよかったね、司」


「類、あきらに総二郎も。悪かったな、こんな夜中に呼びつけて」


ドアから入ってきた3人はもう泊まっていく気のようで、いつもより遥かにラフな格好。
類に至っては風呂に入ってきたようで髪が濡れてる


「なにいってんの、司らしくない。10年前の司が見たらびっくりするだろうな」

「10年前の司がこんなふうに謝ってたら、それは地球滅亡の合図だな」

こいつら2人は俺にもたれ、それぞれの手にはワインボトルとチーズやナッツやらを手に大量に持ってきて、どうやら寝る気は無いらしい。



「でもまぁ、司も変わったけど、Aちゃんも変わってきたよね、ココ最近」


…そうだ。ここ最近、外出が増えた。あの家に行く回数が減った。


これも、微妙だけど、小さいけど大きな変化だ。


「Aちゃん、熱出てきてる。随分無理したみたいだけど」


「あぁ、服や靴底に仕込んでいたGPSも全滅だ。いい加減ペースメーカーでも埋め込むか…」


「いや、本気で怖いんだけど、司」


ドン引きしてくるあきらを無視してベットで眠ってるAの頬に触れる


さっきよりも顔に血色が戻ってきて、身体も暖かくなってきた。熱が出てきたせいか、息苦しそうだけど、そこは頑張ってもらうしかない




「…良くなるといいね、Aちゃん」




類がAの頭を軽く撫でたのを境に、俺らはワインボトルを開け、久しぶりの夜更かしに励んだ

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Yuria(プロフ) - Yuriさん» ありがとうございます!更新お楽しみに!! (2018年8月6日 20時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています。更新、楽しみにしています! (2018年8月4日 9時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuria(プロフ) - プリンプリン♪さん» ありがとうございます!頑張って更新続けます (2018年7月29日 20時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)
プリンプリン♪(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます!これからも頑張ってください(^-^) (2018年7月20日 18時) (レス) id: 3399139195 (このIDを非表示/違反報告)
Yuria(プロフ) - 平野ゆづかさん» ご指摘ありがとうございます!!直してきました! (2018年7月7日 19時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuria | 作成日時:2018年6月27日 22時

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