episode35 ページ35
「……冷えるし…早く出ましょう。もうすぐ、来るだろうし…」
「……っ、」
私が怒鳴ったせいか、さっきまでよりも大人しくなった愛莉を支えながら歩く
愛莉は愛莉で足元がおぼつかなくて、私も私でまっすぐ歩けない
…だめだ、想像よりもきてる
「A」
「…なに…、…?」
少し詰まりながらも、言葉が返せる。
まだ、大丈夫
「…A、この場所覚えてたんだね」
嘘をついても、しょうがない
「覚えてなかったわよ」
「え」
「この工場がどこなのか…思い返せば私が知ってるわけもないわよ。もともと愛莉と晴が強引に引っ張ってきたんだから」
もうあれは、何年前の話だろう。
「…だけどね、」
私は、いつも愛莉に
「この場所を見たら、すぐに分かったわ。あぁ、あの時の場所だって」
「…っ…!」
助けられてきていたって、今ならわかる
「ごめんね、愛莉。愛莉の気持ち…気づけなかった」
「…ううん…いいの。…大好きだよ…A…っ」
頬に流れたのは雨粒か、それとも涙か。
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Yuria(プロフ) - Yuriさん» ありがとうございます!更新お楽しみに!! (2018年8月6日 20時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています。更新、楽しみにしています! (2018年8月4日 9時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuria(プロフ) - プリンプリン♪さん» ありがとうございます!頑張って更新続けます (2018年7月29日 20時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)
プリンプリン♪(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます!これからも頑張ってください(^-^) (2018年7月20日 18時) (レス) id: 3399139195 (このIDを非表示/違反報告)
Yuria(プロフ) - 平野ゆづかさん» ご指摘ありがとうございます!!直してきました! (2018年7月7日 19時) (レス) id: ef6245827b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuria | 作成日時:2018年6月27日 22時