ある、日々。2【日プ】

暇な日。(聖波) ページ21

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「A〜」




「はーい？」




「こっち来て〜〜」






それ何回目よ…




キッチンで立ち食いしてたプリンを置いて、リビングに入る。






「やっと来た！はい、座って」





誘導されるまま聖波の膝の上に座ると、満足そうに笑ってる。






「来るって聞いてなかったから、部屋の掃除してないし…」




「だって武大にフラれたもん。てか俺んちのほうが汚いから大丈夫だよ！」





なーにが「大丈夫だよ！」なのかサッパリ分からないよ。





聖波の同じ学部の友達だという武大くんは、

最近できた彼女にぞっこんらしい。





今日も聖波は突然電話をしてきて、

「武大誘ったら断られた…」と半ベソかいてた。






「あーあ、暇だなあ」




「ゆっくりできていいじゃん」




「そーだけどさあ……あ、晩ご飯の買い物でも行く？」




「やだ」




「えーなんで！」





なぜか不貞腐れた聖波と目が合う。




おもしろくて頰をつまんでみると、「やめなしゃい」だって。おもしろ。





「聖波が行かないなら私1人で行くよ？冷蔵庫何もないもん」




「プリンあるじゃん！」




「それおやつ…」





とにかく買い物には行きたくないらしく、かと言って私が行くのも

嫌ならしく、立とうとする私の腰を力いっぱい押さえつける。



な、なんだこのビッグベイビー…






「俺はAと一緒にいたい気分なの」




「じゃあ買い物行こうよ」




「外じゃできないことってあるじゃん？」





外でできないことって何？



まさか、なんか変なこと考えてるな？






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