かわいすぎ、注意 。(３)

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水「……はぁ。」


ママレード・ボーイの撮影が終わり、1ヶ月くらい経った。

もちろん吉沢くんには撮影以来会っていない。



水「…今頃何してるんだろ。」

彼に興味を持つようになってから、彼のことを詳しく調べた。

彼をSNSで調べると、検索バーに必ずと言ってもいいほどでる女優の名前。


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下田A。


ドラマ映画CMで大活躍し、若手人気ナンバーワン女優とも呼ばれる彼女は誰もが見とれる美少女。

Twitterを見ると
Aは神様からの贈り物だの、愛されまくっている。

下田Aにメロメロな俳優として名前が多く上がるのが、新田真剣佑

…あと吉沢亮。


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よりによってなんでこの女？

なによ、ちょっと人より顔もスタイルも恵まれて生まれただけじゃん。

それに私が会いたくてたまらない時間も彼女は彼に簡単に会えるし、仲が良すぎるのも気にくわない。

彼女がテレビに引っ張りだこの人気女優っていうのもあり、嫉妬心でどうにかなりそうだった。


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そんな私に転機がきた。

なんと朝ドラのオファーが来たのだ！

しかもセリフもそれなりにある。結構重要な役だし。

これにはマネージャーも大喜びしてくれて、2人で抱き合った。


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そして雑誌の撮影も入る。

モデル経験無し、カメラの前でポーズすることなんてないからどうすればいいのか…。


『水戸風華さん入りまーす』

水「よ、よろしくお願いします！」


撮影は初めてとうことをカメラマンさんは理解してくれていて、ポーズをアドバイスしてくれる。

雑誌の撮影も楽しいと思えた。

けれど、その後から大変だった…。

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「おい！この後の衣装は？！」

「すみません！手違いで別の衣装が届いてしまい…。」

「なんだこれは！テーマと違うじゃないか！」

「すみません！！」


……ヤバイ空気。

スタッフやカメラマンも焦りや苛立ちが見え始める。


「風華ちゃんごめんね…撮影ちょっと中断させてもらうね。」

水「はい、わかりました。」

衣装ミスから始まりスタジオはてんやわんや。

撮影が再開したのは中断してから40分後だった。


すると、偉そうな人が１人歩いて来た。

「おい、まだ撮影しているのか！？次このスタジオを使う下田Aがもう到着しているぞ！？」

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し、下田A！？

「すみません！！もうすぐ終わりますので！」

いやいや、まだ数枚しか撮れてませんけど！？


もう私がポージングや笑顔に失敗できない空気が流れていた。

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