1 ページ1
アラーム音が鳴り響いて、目が覚める。
手を伸ばしてそれを止め、時計を確認すれば、もう起きなければいけない時間。
お弁当作らなくちゃ。
体を起こそうとするが、それは伸びてきた腕に阻止される。
『オッパ・・・離してください。』
JK「や・・・・。」
目を閉じたまま、私を抱きしめる手に力を入れるオッパ。
オッパと結婚して、一緒に暮らすようになった今でも、オッパと一緒にいることへのドキドキは無くならない。
むしろ、ドキドキすることはいっぱい増えたと思う。
『オッパ。私、お弁当を作らないといけません。』
JK「今日お弁当いらないから、もっとくっついていたい。」
そんなことを言われてしまうと、ついそれに引っ張られそうになってしまうけれど、今日はオッパの勤める高校の入学式。
新年度早々、コンビニご飯がお昼だなんて・・・しかも、新婚であるオッパが。
周りから、どういう妻を持ったんだと思われてしまうではないか。
『オッパ、今くっついていた分、夜は別々で寝ますよ?
いいですね?それで。』
JK「・・・・・意地悪な奥さんだね。」
拗ねたようにそう呟いて、軽くキスをする。
何が、意地悪な奥さんだ・・・・。
意地悪と言われたことよりも、奥さんと言われたことにときめいて、にやけてしまう。
結婚して半年。
未だにこんな感じだ。
目をやっと開いたオッパ。
まだ眠そうな目をふにゃりと垂らす。
JK「おはよう、A。」
『おはようございます。』
JK「・・・・まだ時間大丈夫だね。」
時計を確認するオッパ。
『・・・・・・・・・は?』
素早く、私の服の中に手を滑り込ませる。
何してんだ、この人は。
『オッパ!?』
JK「一緒に作ったら、時間かからないよね。
大丈夫。こんだけ時間があれば、余裕だよ。」
ニヤリと笑って、私の上へ跨るオッパ。
もう一度確認しよう。
今は朝で、しかも今日はオッパは入学式がある。
私だって仕事がある。
早くお弁当だって作らないといけない。
JK「ね?いいでしょ?」
子どものような無邪気な笑顔を向けるオッパ。
私はこの笑顔に弱いんだ。
諦めて、首を縦に振る。
仕方がない。
今日のお弁当は冷凍していた作り置きのおかずたちを詰めよう。
そう、心の中で諦め、朝だろうがいつだろうが激しいオッパの愛を受ける。
1962人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
emi(プロフ) - 初めまして。凄く胸が苦しくなりキュンとするお話で、沢山泣きました。分かってもらうにはちゃんと言葉にしないといけないなと、改めて実感しました。まゆうさんの小説はどれもステキです!これからも応援しております。 (2020年6月24日 20時) (レス) id: dc90ae3a11 (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 豆粒さん» 初めましてのコメントありがとうございます!!とても嬉しいです!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2020年3月22日 19時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - むつみさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年3月22日 19時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パンダパンダさん» コメントありがとうございます!今回の作品はいろんな人と喧嘩をしちゃうので・・・仲直りできますように。 (2020年3月22日 19時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - のぞみさん» のぞみ様!!!!嬉しいお言葉をありがとうございます!!ストーカー嬉しいです(あら?)これからもよろしくお願いします! (2020年3月22日 19時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月15日 18時