91【JK】 ページ41
微笑みながらそう言うヌナ。
笑っているけど、その瞳はとても悲しそうだった。
絶対何かあったに違いない。
そう思ってヌナの手首を掴もうとしたけれど、伸ばした手はヌナには届かず、ヌナは俺の方など見ずに、家を出て行った。
この家から出られると、俺はもう追いかけることはできない。
伸ばした手。ヌナを掴めなかった手を見つめる。
俺、ヌナになんかした?
・・・・・・・昨日、ヌナが可愛すぎて、我慢ができなくて、キスも何度もして、何度も体に触れたのがダメだったのかな。
でも、ヌナだって、甘い声を漏らしながら俺を求めていた・・・と思うんだけど。
え?あれ、全部演技!?
だったら、俺、かなり自信を無くすんだけど。
突然変わったヌナの態度に、心当たりを必死に探す俺。
けれど、いくら考えたって、その理由は見つからない。
ヌナの作った朝ごはんを口に入れる。
JK「うっ・・・・・・!?」
台所へと走って、口の中の物を出す。
JK「何だこれ。」
ヌナ。塩と砂糖を間違えてます。
しかも、その量がおかしいです。
ヌナが一度俺に対して怒った時に、俺の唯一嫌いな食べ物を作ったことがあった。
これも、そうだろうか。
ヌナは怒りを料理で表す系女子なのか。
・・・・・・いや、そんなはずないか。
塩と砂糖を間違えちゃうくらい、ヌナは何かを考えていたんだ。
何を考えていたんだろう。
ヌナの作った料理を再び口に入れる。
不味い。
けれど、ヌナが作った料理は全部食べたい。
そういう味だと構えて口に入れれば、食べられないこともない。
全部食べて、食器を洗ってヌナにメッセージを送る。
“俺、何かしたなら、すみません。”
すると、すぐに返事が返って来る。
“ジョングクは何もしていないよ。
本当に何でもないから気にしないで。”
だから、何でもないわけがない。
俺でないなら、何?
テヒョンイヒョンに何かされた?
あ、俺を応援するって言ってくれたのに、速攻疑ってすみません。
ソファの上に足を組んで座り、考える。
今日、朝、突然おかしくなったヌナ。
ってことは、やっぱり昨日の夜?
それか、俺が寝ながら無意識のうちにヌナに何かしたの!?
寝ぼけたまま、ヌナを襲っちゃったとか・・・・・ありえる。
だって、我慢弱い、チョン・ジョングクだもの。
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にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時